みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

緊急手術後の経過

緊急手術の次の日の昨日、面会に行った時は、
最初の手術後のように血色がよく、
呼吸や血圧など安定状態であった。
炎症反応も少しだけ下がり、
心配していた肝機能、腎機能も、異常はなかった。
でも、油断は禁物。前回のことがある。安心するのはまだ早い。

担当医師と看護師から、
異常があったり、病棟へあがるなどの変化がある時は連絡します、
と言われていたので、
昨日から、自宅電話や携帯が鳴るたびにびくびくしていたのだが、
連絡は結局無く、異常はないだろうとは思っていながら、
今日、昼、ドキドキしながら面会に行った。

中に入って外科医の説明を受けた。
肝機能、腎機能は安定したままである、おしっこも増えてきた、
炎症反応も手術前の27から17に下がってきている、
赤血球数も正常値に戻った、
回復を期待して残しておいた小腸は、まだ、破れるなどの問題は起きていない、など、
総括して、安定した状態である、ということだった。
腸が動き出したので、腸液や胆汁などがどんどん出てきており(昨日約70cc→今日約150cc)、
その分点滴で補っているとのこと。
ただ、
回復を期待している小腸の、外に出ている部分(=人工肛門部分)の色が悪くなってきており、
回復が難しいかもしれないようだ。
でも、破れて体内に腸液を放出したりしなければ、
回復しなかった小腸はそのまま収縮してしまい、身体に悪影響がないので、
急いで手術で取り除く必要はない、とのことだった。

ベッドそばに行った。
力、今日は目を覚ましていた!
顔色は昨日よりまたさらに良くなっていた。
口にゴム乳首をくわえて一生懸命おしゃぶりをしている。
私たちに気づくと、しっかりとした目でじっと見て、
話しかけると、なんだかわかったような顔つきになった。

主治医(新生児からお世話になっているもともとの)を呼んでもらうとすぐに来てくれた。
「びっくりしましたよ。」
週末からの顛末をいろいろと話した。

主治医は内科系なので、
外科病棟に移ってからも、ちょくちょく顔を見せてはくれていたが、
やはりテリトリーの問題なのか、
外科医に任せざるを得ない部分があったんだと思う。
彼ならきっと、土日であってももっと迅速に対応してくれたんのではないだろうか?と、
今日話していて思った。

でも、まさか、小腸で問題が起こっているとは、と主治医も驚いていた。
「こんなことになったけれど、これからどんどん挽回してくれると思うし、
挽回させてあげなきゃならんと思ってます。」
と言ってくれた。

今日もICUで面倒みてもらえる。ひとまず安心だ。
夫は、心拍数が昨日より下がっているのを心配していたが、
ICUにいれば、何か変化がある時の対応は、病棟よりも期待できるだろう。

とはいえ、
「自分の身は誰も守ってくれない。」
肝に命じている。