[気管切開術]
呼吸不全で生命の危機がある場合の対処法。
小児の場合は、以下のような原因で呼吸不全になる可能性がある。
・小顎症
・声門下狭窄、喉頭、気管軟化症、気管狭窄、両声帯麻痺
力の場合は小顎症と、喉頭軟化症。
概要は
気管前壁を輪状軟骨下、第3~5気管輪の間で切開し、気管に孔を開ける、
気管前壁と皮膚を縫合して皮膚から気管へ直接交通する路を作る。
甲状腺が気管前壁にある場合は真ん中で切断し左右に移動させる。
孔にはカニューレと言う管を挿入し、孔が塞がらない様に路を確保する。
通常は約1時間弱の手術である。
手術の危険性、合併症としては、
・出血、感染
・縦隔気腫
・肺尖部損傷した場合の気胸
・反回神経や大血管の損傷
・術後は声を出せなくなる
・喉頭の挙上が妨げられることにより誤嚥の可能性がある
などが考えられる。
気管切開することにより、
・経口摂取が可能となる
・痰吸引が容易になる
・挿管による喉頭へのダメージの回避
などの利点がある。
通常は一週間で抜糸、二週間で気管孔が確立する。