みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

「2019.4.28]眠るくんと検査説明

金曜夜に続き土曜夜もぐっすり眠る。
朝方心拍低め推移の時間がありアラーム鳴ったが、
土曜夜中から翌朝方は酸素の値がやや低くなりがち。
念のため酸素投与の準備をしていたが、
使わずじまいで落ち着いた。
そのままずーっと眠る。昼無理やり抱っこして、
声かけてみると、大量に排尿。
その後また眠ってしまいまともに起きたのが17時過ぎ。
眠るくん、ここでも来た。
明日まで出血なく採血結果に問題なければ、
水分注入からスタート予定。
さすがに絶食1週間、しんどそうだ。始まれば良いな。
昼過ぎに、外科担当医から検査の詳細のお話があった。
カメラ画像と共に、
明快にフランクに説明をしてくれ納得。
いくつかの質問にも的確に回答してくれたし、
先のわからないことははっきりとそう言ってくれた。
イメージ 1



(以下長文)
出血箇所と出血の仕方は、
今までの下血時に、かかりつけで推測されていたことが、
ほとんどその通りだった。
小腸の吻合部と考えられる場所に、
擦り傷のように潰瘍状になっている部分があり、
そこからじわじわ出血しているとのこと。
これを、
実際にカメラで視認でき状況確認されたことによって、
再度下血が起こった時に、
内視鏡が有効な手立てになる可能性が確認されたこと、
また、万が一の非常時の外科処置の際に、
原因箇所のあたりがついたことが大きな成果だ。
さらに、処置までできてしまった。なんとまあ。
私たちも、かかりつけや周りの医療スタッフさんたちも、
この検査がうまくいくと予想していなかったが、
こちらの医師たちも、実はそうだったらしい。
思いのほか検査目標をフル達成できたのは
外科医の方針立てと進め方と、
内視鏡担当の内科医の腕、
によるところが大きいのは当然だが、
偶然やタイミング、状況がうまく噛み合ってのこと。
まずはまさに術前検査予約日に下血したタイミング。
加えて、
1年前に一度内視鏡トライしてデータがあり、
その際の担当医がいて検査の感触はつかんでいたこと、
予定されていた内視鏡検査内容を直前に再検討し、
医師と親が双方納得して選んだカメラが有効だったこと、
下血中でも身体が非常に悪い状態ではなく、
検査できる程度の出血もあったこと、
などなど。
遡れば、
多くが難色を示す中、大学病院と細かくやりとりして、
検査の実施を後押ししてくれた、
かかりつけの病棟担当医の尽力も大きい。
実際の検査中でも、頓挫する可能性はずっとあったそう。
出血箇所を特定し、
その後処置のためにカメラを入れ替え再挿入の際と、
処置に至るまでと、
非常に難しい展開だったそうだ。
うねうね動き続ける小腸なので、
カメラは固定できず、標的も静止するわけではないため。
出血箇所を焼いて処置後、丸2日下血が無し。
おそらくうまく処置できたと考えられる。
今後の展望として、再発の可能性はある。
それを防ぐ方法は、無い。
今までと同様、
地道に、負担にならないような食事と食事方法、
生活環境を整え、
できるだけ本人の身体を丈夫にして備えるしかない。
夫がことさら指摘していたストレス性出血、
という点だが、
それは無いとは言えないらしい。
胃からの出血がストレス性ではよく言われるが、
心身にストレスがかかれば、
科学的には解明できない不調は多々あるそうで、
小腸だって然りとのこと。
お話を聞くと、改めて、うまくやってもらったんだなあ、
ありがたかったなあ、と感謝の意を大きくした。
そして、うまいタイミングを射止めた力に感服した。
さすが何度も何度も修羅場くぐり抜けてきた男だ。
今後、再度下血が起これば、
この大学病院で引き受けてくれることになった。
かかりつけが分野毎に3つになるが、
それぞれ、当地では、
専門の知識と技術と設備整った申し分ない病院なので、
安心だ。しかも、自宅から遠くない。
心配は尽きないが、
どこから来るかわからない血を恐れるドキドキ生活は、
少しだけ解消されるのかも。
まずは回復してもらって、ぼちぼち前に進みましょう。