みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

2016.3.15特学の工夫やアイデアはすごい!

肢体不自由児の特別支援学校(以下特学)って、
どんな学習をしているのだろう、と思って入学したら、
特学というのは、めちゃくちゃおもしろくて、
力が通い始めて4年もたつが、
いまだ毎日新鮮で驚くこと、感心することばかりだ。
まずは、「肢体不自由」のくくりだが、実は幅広く、
ざっくり「歩行が難しい」ということのようだ。
(個人的見解で)
なので、力みたいに、
自力で歩行することができない子もいれば、
ゆっくりなら歩くことができる子もいる。
歩行器などの補助具があれば移動できる子もいるし、
車椅子を駆使してひょいひょい活動できる子もいる。
知的な部分からいえば、もっと幅広く、
高等部まで通って大学受験する子、
英検や漢検を取得したり、
パソコンなどを習熟する子もいたりする。
そんなバリエーション豊かな子たちが集まっているので、
学習カリキュラムは多岐にわたる。
クラス内でも課程が全然異なることも多い。
「音楽=楽器遊び」、「体育=身体を動かす」、
「家庭科=クッキング」、「理科=朝顔を育てる」、
みたいな大きなところを同じくして、
目当てを定めて各自できることをする、というやり方。
先日、帰りの会の場にちょうど居合わせた。
力のクラスはメンバーがものすごく少なく、
ここ数年は一学年下のクラスと合同で学習してもらっているが、
2週間ぶりに登校した力のために先生方が、
「はーい、今日ちーくんが久しぶりに登校したので、
帰りの会の司会はちーくんにやってもらおうかと思うけど、
どうかな?」
と皆に尋ねると、
「えーそれ不公平~」とか、
「ぼくがやりたーい」などの声が挙がった。
どうするのかなと見ていると、先生、
「はーい、じゃあじゃんけんしましょう。公平に~。」
と声かけると、司会希望者が集まってきた。
そして、紙テープをわっかにしたものをいくつかつなげて持ち、
せーの!で自分の方に引っ張り、わっかのまま残れば勝ち、
というじゃんけん。
これだと、力もなんとか参加できる。
もちろん、全く自力で出来るわけではないが、
参加している感がある紙テープじゃんけんに、感心した。
ちなみに、勝者は力で、見事司会を担当させてもらった。
平等な決め方で決めたので誰も文句言わずに帰りの会滞りなく。