みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

ピアノに手をのばす!

先週は寒さのため冬眠状態の力は、週の半分も休んでしまった。
週末は元気だったので週明けは行けるだろうと思っていたら、月曜は行けた。
元気に帰ってきたがまた夕方にかけてテンションあがり、夕方のヘルパーさんに申し送りする際に、
うれしすぎて騒ぎすぎてちょこっと吐いてしまった。暴れ過ぎ!

その後は落ち着き、夜もよく寝た。
翌朝、力はぐっすり寝ていたが、まあよさそうだ、という感じには見えた。
火曜は2学期最後の参観「平和学習」が予定されていたので、登校して参観することにしていたが、
力ではなく、私が久々に調子が悪い。
というのも、日曜朝からめまいがしてかなり不調だった。
冬時期は私は1月が鬼門で、2,3年ごとにものすごい不調な日がやってくるのだが、
だいたいそれは、年末年始の掃除や料理仕込みなどでハードを課してしまい、
皆が仕事始めや新学期になって居なくなってからがくっとくるパターンなのだが、
珍しく、12月のこの時期にやってきたようだ。
いやいや、原因は分かっている。11月末から寝不足継続中である。働き過ぎ。

日曜は朝から午後まで、夫と娘たちは出かけて、力は寝ていてくれたのでだらだらできたが、
結構しんどい。頭がふらふらしてたくさんお酒を飲んで走った感じ。きもちわる。
なんとか気力で夕方には持ち直したが、月曜をはさんでまた気持ち悪いがやってきた。うええ。

車で登校して参観に参加するなんてとんでもなくできそうになかったので、
力が寝ていることをいいことに、学校は休んで私も一緒に力が起きるまで寝ていた。
力はちゃーんと私を昼まで寝かせてくれた。

力は起きると元気で、もしかすると朝起こしていたら、元気に登校できたかも、とも思ったが、
その日は早帰りだったし、もう割り切るしかない。
午後からは訪問リハだったので、そこに今日は集中しましょう、と自分にも言い聞かせ。


訪問リハは定期的に受けることができており、先生は力が飽きたそぶりを見せるとすぐに、
違う種類のリハを施してくれるので、力もなかなか頑張ってやれている。

でも先日から力は午後、興奮のあまり体の力が入り、
訪問リハ時も力が入ってリハもあまり効率的ではなかったので、
先生が持ってきてくださっていたタブレットで遊びながら訓練、というのを取り入れてくださっているのだが、
いかにもな知育アプリには興味をほぼ見せず、ピアノアプリは妙にヒットしていた。

その日も、知育アプリは興味なし。やっぱりピアノをまたやってみよう、と始めると、
明らかに違う反応を見せていた。

なかなかモノに手が伸びない力は、私や家族をも触ろうという気配もあまりない。というかほとんどない。
興味はあっても、手で触ってみる、という行動にリンクしてない、という感じだ。
手を伸ばして触ってみるとどうなる、というのがわかってくると、多分力の世界はぐーーんと広がるのだが、
そのきっかけがなかなか見つからず、10年だ。

無理やりやらされ感が大嫌いな力。
だから知育アプリのカラフルで、これでどうよ感に、きっと違和感があるのだろう。
ピアノの鍵盤は一見黒白シンプルな画面だが、
ポロンと鳴る音は、大好きなお姉ちゃんたちがよく弾く音と似ていることを、多分わかっている。
お!という目をする。見ていて面白い。

手をのばす、まではいかないので、なんとなく私が強制的に画面を触らせる、ということになってしまうが、
知育アプリだと、一生懸命画面から手を遠ざけて手を口に持っていこうとする。
ピアノは、あんまり嫌がらずに、手に余計な力が入らずだ。

偶然、自分で手を動かしたらポロンと音が鳴って、先生と私で、うわーすごい!と褒めると、
お調子者の力、調子に乗ってきた。

もう一回!と言うとまた触って音が出た。
おお!上手!もう一回!
こんな繰り返しが何度か続いて、私もとてもうれしかった。偶然なのかもしれないが。

何がきっかけかわからない、力の「!」。
根気強く探さねばと、また改めて思ったリハだった。

ピアノがここで活きてくるとはねえ。無駄なことは何もないですね。

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こちら、先月末に夫が買いたてのタブレットで、
ピアノ遊びをしているところ。
おねえが見てほめてくれるのもあって、ご満悦の力。