みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

技術進歩は命を助けるが~岡山大の生体肺移植成功

今日、移動車内のラジオで、岡山大学病院の生体肺移植された2歳児が退院した、
というニュースを聞いた。
入院前は人工呼吸器があってもうまく酸素が入らない状態だったそうだが、
今では大声を出せたり歌を歌ったりできるようになった、とのこと。
聞いていて、ちょっと涙が出た。
呼吸が出来ない苦しさから解放されて本当によかった、ご家族の思いが報われてよかった、と。

岡山大学は肺移植の権威のドクターが前に前に進めており、
今回、世界初の事例を成功させた。
技術の進歩が、まさに、小さな子どもの命を助け、人生を開いた。素晴らしいことだ。
少し前までは助からなかった命も救えたり、難度の高い手術も、リスク少ない簡易な方法が開発されている。

命さえ助けてもらえば、と、自分や家族にそんな局面が訪れたら誰もが願う。
私たちも、かつて、まさにそんな状況があった。
もう何も要らない。だから助けて、と。

命を助けてもらって、はい、あとは自由にどうぞ、ではない。
実際は、助けてもらった命を維持していくために、もっとたくさんの小さな積み重ねと、
たくさんの支援が必要になることが多い。

技術進歩は速いが、そんな、その後の支援の進歩は速くない。

救うのは難しいが、なくすのはあっという間。
技術進歩のスピードと同じくらいの速さで、支援の意識と仕組みが充実することを切に願う。