みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

じいちゃんばあちゃんの車旅

先月、じいちゃんばあちゃんは2人で、5泊6日の自動車旅行をしてきた。
所有車にあと1年しか乗らないから、が主なきっかけらしい。
車検期限や維持費などの経済的な面と、じいちゃんの健康面を考慮してのこと。
家のことがもろもろ落ち着いたし、いい季節だし、と、自動車旅行したい、四国にでも、と聞いたので、
早速、旅程をコーディネートしてあげた。
 
じいちゃんばあちゃんは、力が生まれてこの方、ずっとわが家の「待機要員」として、
いつでも動けるよ、力のためならなんでもするよ、と、ゆるく、スタンバってくれていた。
でも、ゆるく、と言っても、年中無休であることは私と同じ。心労はあったはずだ。
 
力の世話(医療ケア)は、無理ばい、と、はっきり言うので、力は私、おねえたちはじいちゃんばあちゃん、
と、いつしか、すみわけがはっきりしてきて、今に至る。
突発の入院など、どきどきする連絡ばかりを受け、少し遠くに住んでいるにもかかわらず、ほいほいと動く。
まあ実際はいろいろはあったが、うちがどうにかやりくりできているのは、じいちゃんばあちゃんのおかげなのだ。
 
今年度は、ここにきて力も少し安定してきたし、おねえたちも大きくなって手もかからなくなった。
待機要員の彼ら、やっと少し肩の荷が下りて旅に出る気分になったのだと思う。
いい時期にベストプランで行ってもらおうと、リクエストを踏まえて、大方のルートを決め、宿泊予約して、
あとはお好きにどうぞ、とおぜん立てし、
この予定の日程で、彼らの健康と、天気と、あとは、こちらでは、力が体調崩さぬよう、祈りつつだった。
 
出発日は曇天であいにくな空模様だったのに、
彼らの行く先は全て晴れて、こちらに戻ってきた日に少し雨が降ったくらい。相変わらず晴度が高い2人。
私が行きたい位のルート、走行距離もややハードで、心配したが、
ほぼ全行程ばあちゃんが運転して、この年齢になって「自信をつけて」御帰還なされた。事故トラブルなく安堵。
1日だけルートを変更したが、問題なかった、とのこと。
 
楽しそうにお土産を持ってやってきた2人は、また次はどこそこに行こうと、話していた。
ケンカせず仲よくできたならよかったよかった。(実はケンカを最も心配していた)
 
力は、彼らの旅行初日こそいまいちだったが、回復して元気に過ごして心配なかった。
きっと、じいちゃんばあちゃんが楽しんで行けるよう、頑張ったのだろうと思う。
 
毎日、今日は無事でした、と電話かメールが届いていたので、それを見聞きしていたおねえたち、
いいなあ、私も早くおばあちゃんになりたーい、好きなように旅行したーい、と言っていた。
きみらは、まだまだやること山ほどあるのよ。
やることやって、頑張って日々過ごして、そして、おばあちゃんになった時にご褒美がもらえるのよ。
 
力がもっと元気になったら、次はわが家で、自動車旅行したいものだ。
 
 
【じいちゃんばあちゃんの四国・京都の旅】
1日目:大分佐賀関からフェリーで愛媛三崎、南に下り、高知市宿毛
2日目:四万十川流域から高知市内観光と札所めぐり、桂浜泊
3日目:大歩危の予定を変更して馬路村でポン酢などを大量に買い込み徳島経由で淡路島泊
4日目:淡路島より京都へ、京都泊
5日目:京都観光、大阪からフェリー乗船、泊
6日目:早朝門司港に到着し帰宅
 
・うちへのお土産
宿毛名産のサンゴネックレス
四万十紅茶(和紅茶)
馬路村ゆずジュース
淡路島玉ねぎ
京都の茶碗