みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

運動会だ!チャッチャチャチャ!

先週は受診もあって少しばたばたした。母子ともにやや疲労
 
木曜の定期受診では、いつものように、主治医(内科系)、外科、神経科と、3科受診してきた。
 
最初の外科では、6月の手術後初の採血があり、(あまりの経過のよさに、外科主治医も忘れていたほど)
結果は全く問題なく安心した。
傷は、一部、ちょこっとだけじゅくじゅくした期間があったが、ひどくはならずに、まあまあの出来。
医師としては、もうちょっときれいになってもらいたかったんだけど、とのことだが、
腹に手術傷が数えきれないほどある力としては、かなり上出来なように見える。
 
ここ最近の外科での話は、半固形注入(寒天)の経過に関してだ。
3月から本格的に開始し、5,6月は入院と手術で一旦休止したが、
再開した後、まさに、「計画通り」に「順調に」進捗しており、
3月にはじめた時点ではぼんやり、
この年度内で、半固形に全移行できたりすると、ほんと、めっちゃありがたい、
と思っていたのがうそのように、すっきりと移行でき、さらに、その他いろいろ試せている。
体重もちゃんと右肩上がりで、体調も、波はあっても、入院までも至らず、しかも、腹具合は全く問題なし。
いいことだらけである。
 
ベテラン外科医としても、力のようなちびすけで、こううまく移行した例はなかなかないらしく、
栄養関連のスペシャリストでもあるので、うちでの進捗と、やり方など、細かに記録してくれている。
力の今までと、今の状態から総合的に考えて、ほとんど、私の独断に近い状態で進めてきたが、
もちろん、それは、外科主治医や、看護師さんたちの情報に基づくものがあってのことだ。
うまくかみ合ってここまできたが、力がちゃんと、移行についてきてくれたことが最も大きなことだ。
 
以降も、工夫しながら、力の体重の伸びや体調を考えながら、進んでいかねば、というところ。
進捗などは、別記事にて後日。
 
神経科では、この1ヶ月間、全くけいれん発作がなかったことを報告。
しかし、1ヶ月間のうち3日間は、睡眠導入の水薬を投与しても、夜中テンションあがって寝ない日があった、
とのことを相談した。
おそらく、抗けいれん薬の副作用ではないかと思われるが、力自身に由来するものでもあるだろう、とのこと。
あまりにも興奮しすぎるのなら、薬の変更もあるが、一月のうちに3日、しかも、一晩中、とかではないのなら、
この、感染症な時期に突入している今から変更するのはできれば避けたいとのことで、医師と一致し、
このまま変更なしで様子をみることになった。
 
最後に話した主治医とは、Tチューブ抜去事件についてが主。
抜けて焦ったが全く問題なかった、と、笑い話になったのだが、
抜けた翌日に診てもらった大学病院の耳鼻科主治医が話してくれたように、
気道がしっかり確保されてきている、ということが確認されて、よかった、
気管切開を閉じる道筋が見えてきたね、と言われてうれしかった。
 
また、現在、通っている園で流行している感染症の件で話をした。
 
昨年まで通っていた園では、肢体不自由児と、知的障害児のフロアがわかれており、
お互い接触することがほとんどなかったのだが、今は年齢横割で組織されている。
もちろん、クラスは別で、カリキュラムも全く違うが、誕生日等のイベント事などで合同になることがある。
遊びに来てくれたりすることもあるし、こちらから行くこともある。
 
昨年までの園とは違ういいところはたくさんあるのだが、
夏に、手足口病が流行した時も懸念だったのだが、
やはり、肢体部門と知的部門との、大人の感染症に対する意識の違いは、歴然だと思わざるを得ない。
 
任意予防接種の感染症は、任意、だから、流行する。
予防接種、といっても、リスクがある。できれば、力もできるだけうちたくないのだが、
それよりも罹患のリスクがどれだけも高い。
だから、元気な子どもと比べれば断然虚弱な身の上である力は、できることはやるしかない。
ぶっちゃけ、高額なので、懐も痛い。でも背に腹は代えられないから、やってる。
 
しかし、同フロアに、かかってもしょうがないじゃん、だってはやりものだし、だって子どもだし、
という感覚でいる人が、もしかしているとするなら、と思うと、いい気はしなかった。
気になる人は通園しなけりゃいいじゃん、と、言われているような気がした先週1週間は、
また改めて、通園することや、来る通学について、考えさせられた。
 
主治医は聞いてくれて、
やはり、それは、通園を許可するそれぞれの医師等の問題でもあるかもしれない、
と、医療面から話をしてくれた。
自分は通園許可の前に、できる予防接種は全て推奨するし、自分で接種するように計画するけどなあ、と。
 
医療施設でも、療育施設でも、そんな考え方が一般化すればいいのに、と思った。
 
長期入院のお友だちとも久しぶりに話すことができて、帰宅した。
 
翌日金曜は、力、かなりどんよりしていた。天候もなんとなくいやーな感じ。
受診で必ず疲れてしまうのだが、顔色もすぐれないなあ。。。
午後から振替リハがあり、帰宅したが、夜まで活気はあまりなく、元気にしたいが元気が出ない、という面持ち。
週末の運動会が心配だ。。。
 
と思っていたら、土曜に日付が変わろうという時間帯に、久しぶりに大きな痙攣がやってきた。。
ホラー映画のよう、と、私は表現するのだが、またホラーだ。
3回目の大きな痙攣だ。少しは免疫がついた。
すぐにあかりをつけて、吸引したり手足を動かしたり。
途中から意識が行き戻りつつの時間があった。
覚醒しようとするが発作に引き戻されるような状態。
ゆさゆさゆすって、結局は吸引して完全に覚醒させた。時間は前2回よりは短く2分程度。
 
覚醒したら、だいたい機嫌はいい。状態も悪くないが、そういえば、今日寝入った後寝汗をかいていたな珍しく。
丸まって寝ていたので、上を向かせたが、その角度が悪かったんだろうか、などと、
いろいろと考えていたが、
睡眠導入の水薬を飲ませ始めてコントロールしてきた中で、初のけいれん発作。ショックを受けてしまった。
 
その後、ぼんやり起きており、寝入るきっかけがなかったようなので、
深夜、追加で少量水薬投入。それからすぐに眠ってしまった。
 
今週私も体がややしんどくて、この要観察な時間であるにもかかわらず、
つい、30分ほど気絶していた時間があり、気づいて焦ったが、大丈夫そうだった。よかった。
その後3時半までみていたが、変化なしでようやく消灯。
こりゃー、運動会はかなり厳しいなあ。。。がっくり。。。。。
 
土曜午後に夫が帰宅し、運動会モードに入ったが、力はやはり、どんよりしている。よだれが多い。活気なし。
気候もかなり、力にとって苦手な状態で、明日どうする?流行している感染症のことも心配やし、と、
夫と話していたが、
昼過ぎから、少しずつ動き始め、表情も落ち着いてきた。笑顔も。
 
運動会に出たいんだ。。。
 
夜の時点では、行くだけ行って、昼前に帰宅、という線で動こう、とのことになっていたが、
土曜夜、しっかり寝ている様子を見て、とりあえず弁当持参して、全参加もOKなように行くことにした。
 
日曜朝は、力はぎりぎりまで寝せたが、呼びかけると起きた。昨日よりずいぶんよさそうだ。
これは行けそう、と、これまたぎりぎりに出発し、案の定、時間には遅れたが、開会式に入れてもらって参加。
うちにとっては初めての、大きな規模での運動会だ。というか、運動会自体が昨年に続き2回目の参加。
大人含めて多分、300人規模。お隣の特別支援学校の体育館を借りての開催だったが、
周囲の観客席を配置すると、子どもたちのフィールドはとても小さく見えた。
 
イメージ 1最初は開会式と、準備運動。
力は、まだどんよりながらも、
大好きな担任の先生と一緒になんとか参加。
 
開会式終了して、イメージ 2
席にて待機は既にぐったり気味。
これで最後までいけるのか?
大丈夫かいな?
今年は年長なので、保護者が介助せず先生たちと一緒に参加している。
 
すぐに、かけっこ競技が始まった。
力は、まだ自力で動くことが難しいので、バギーに乗って、担任の先生が押してくれる。
ガタガタ道などを設定してあり、クラスメートのお友だちと2人で、競争!
もともとガタガタが大好きだ。ここでやっと笑顔が見られた!楽しそう!(写真撮れず残念~)
 
イメージ 3そのあと、メジャー絵本、「ぞうくんのさんぽ」もとい、「ぞうくんとさんぽ」に参加。
年少年中さんと合同。
ぞうくんたちが遊ぶ池に、それぞれの方法で向かう。
はいはいで進む子や、斜面を滑り降りる子、よちよちだが、
みんな一生懸命でいい。泣いたりあきらめる子は一人もおらず、全員クリア!
力含めた年長の2人は、
手に握ったスイッチを押すと、電動カーが進む仕組みを先生たちが考案し、
真っ赤な車に乗って目的地に行くことになっている。
練習時点は、ちゃんとできてますよ!期待してね、と言われていたが、大丈夫か?
 
大人の心配をよそに、2人ともちゃんと起きており、緊張の面持ちながら、
なんとか、スタートラインに立てている。
 
太鼓の音でスタート。もう一人のお友だちは、
すいいいーと進んで、早々にゴール。
 
が、力はスイッチを押せずに止まったままだ。
後ろについてくれている先生が、うまく押すことができるように、スイッチを手に握り替えらせてくれたり、
声掛けしてくれたりしていた。
 
おーい、さぼるな!がんばれがんばれ!!イメージ 4
 
と思いきや、ちょこっと動いた。うまいうまい!
会場のみなさん、拍手してくれてがんばれがんばれと声援を。
その後は、すいーー、と前に進んだ。よかった!ゴール!みんなありがとう!
 
イメージ 5消防士として参加した演目も含めて、イメージ 6
参加園児の中で、
年長クラスのお友だちと力は3つも出場し、
大奮闘だった。
 
午前の部が終わって弁当時間。
帰宅するか迷った。午後は全員参加競技のみ。
顔色は好調とは言い難い。分泌物も多いらしい。
どうする?と力に聞くと、
居たそうな顔をした気がしたので、頑張ることに。
 
 
鼻水も出てるし、心配したが、
昼の注入をした後、先生(全員女子)たちに囲まれたら、なんか元気になってきた。
なんて、女子好きな現金なやつなのだ!!!
まあ、いいか。
 
午後は輪になっておどろう、と、鈴割。これは、保護者など家族も一緒になって参加。
イメージ 7イメージ 8イメージ 9
 
最後になって、
何となく元気になった。
顔色も回復。
 
あれから持ち直すなど、
今までには、
考えられないことだ。
 
すげー。
イベントパワーか。
 
 
 
 
帰宅後も、朝よりずいぶんよくなり、お話もたくさんしていた。
珍しく昼寝をしたし、それにしては、夜もテンションがそこまで上がらずに、そこそこに早寝した。
 
本当は、前日や、朝の時点で、2年前だったら、きっと参加しなかったと思う。
うちが行かねば、クラスメートの子が一人になってしまう、とか、年長で園の運動会は最後、とか、
そんな状況は、少しは後押しした面は否めないが、
何より、力が、
 
「うんどうかいにでたがった。」
 
のだ。
園で最後の運動会、参加できて、本当によかった。
 
それにしても、新しい園の初年度の運動会。
計画から執行までのスタッフの皆さんは心身ともに大変だったことだろうと思う。
弁当ありの運動会で、肢体不自由児の子たちは長時間になりハードではないかと心配したが、
参加予定の子は全員参加したし、全員、最後、にこにこな顔で終われたことは、本当にうれしいこと。
当日、トラブルらしきものもなく、進行もうまく進んで、予定よりもかなり早い時間に終了した。
子どもたちの練習のたまものでもあるだろうし、
スタッフさんたちの動きと段取りのよさの結果だと思う。皆さんに感謝したい。
 
 
子どもたちの年間の最も大きなイベントといえる運動会に無事に参加させること、は自分にとって大きなこと。
無事終わって、本当に本当にほっとした。
 
力はこれから、就学に向けてのもろもろが本格化だ。
体調整え、日々大事に過ごしたい。