みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

定期受診と小児医療危機と

昨日午後から定期受診。通園はお休みした。
前夜もテンション高かったが、日中も寝ていたし、それなりに夜遅くなり過ぎない程度に寝た。
にもかかわらず、朝はちょこっと起きて排泄したあとは二度寝
午後の移動時も、待合時も、診察時も、ずーっと寝ていた。
ただ、採血の際だけは、大号泣して目を開けてはいた。
 
最初は珍しく外科からだったが、ちょうど今回のメインが外科だったのでよかった。
 
胃ろうボタンが漏れることを相談すると、以前採用されていたボタンに急きょ変えてくれた。
以前のは、一度も漏れたことがないので安心だが、
このごろ使っていた胃ろうボタンセットは、とても丈夫で、使いやすかったので名残惜しい。
すると、医師は、来月、サイズ違いを準備するので、また変更しますよ、と言ってくれた。
 
また、栄養分注入について、給食のペースト注入を、手術前からずっと中止していたのだが、
再開に問題ないか、また、量はどうか、などを相談。
いきなり脂っこいものはいかんが、OKとのこと。
むしろ、経管栄養剤だけに頼ると、身体にはあまりよくないらしい。
土や地面からなる雑多なもの、無機物やその他のいろいろは、薬剤からは摂取できないからだ。
以前撮影した胃透視の写真を見て、一気に100mlは入れてもいいだろう、とのことだった。
また、
寒天状の注入手法も、紹介してくれて、
寒天状にすることで、逆流を防ぎ、消化をぼちぼち時間をかけられ、注入ケアは一気に終わる、
という、メリットがあること、
また、少し前までは老人介護の現場での手法ではあったが、今では小児でも活用されている、
とのことで、
落ち着けば、うちも試してみる価値はありそうだ。
ただ、寒天状にするということは、寒天分だけ膨らむので、
注入量のカロリーベースは下がるということになる。
胃の許容量が小さい力には、何もかもメリット、というわけではなさそうだ。
ぼちぼちの検討材料として。
 
胃ろうボタンからの漏れのせいで、胃ろうの孔がやや肉芽ができている。
悪化すると、どうしようもなくなるらしい。
確かに、胃酸が漏れるとなると、かぶれるだろうし、
現に力も、今月漏れ始めたと同じくらいから、胃ろうボタンの周りがかぶれて痛そうな感じだった。
孔の周りのケアのために、ストマケアのパウダーを使うのはOKか尋ねると、
そうそう、それでいこう、と、すぐにケアをしてくれて、診察時にきれいにやってくれた。
さすが外科医である。私が適当にやるのとは大違いの出来栄えの粉つき孔となった。
これで今月漏れがなければ、ありがたいこと。
 
次に主治医、最後が神経科だったが、
今月の受診では、力のことは、体力減退から回復傾向、というほかは、
あまり心配なことがなかったので、
神経からから採血結果を説明を受けて、
データ的に、ぼちぼち右肩上がりであること、それでもまだ入院前には戻ってはいないことを、
客観的にも理解できてよかった。
確かに、体重もまだまだ回復していないもんな。
 
主治医とは、直接の力のこと以外もいろいろと話した。
主治医は、先月の異動で、大学病院から戻ってきた医師だ。
生後の力のシビアな局面を全部知っていて恩人と言ってもいい人なので、
再度主治医になってくれることが分かりとてもうれしかった。
同年代だし、とてもフランクな人柄で、なんでも相談できるありがたい存在だ。
 
小児医療のことなども、様々話をした。
それにしても、疲労感が表れている医師。
もともととても元気で明るい感じなのに、相当に大変なのだろうなあ、と思った。
全国から患者さんが来るような、基幹の大きな、この病院であっても、
小児医療の疲弊は、ほとんど崩壊直前、という感じを受けた。
特に、重篤患者ばかりの病院だ。
中のスタッフの心身ストレスは、大変だろう。
それに比べ、大学病院にはわんさか、人員余剰とも言えるほどの現状。
 
また、最近の女性の医師の増加も、
いろんなシステム不備のため、せっかくの人材でも、
一時現場を離れざるを得なくなったり、復帰できなくなったりする。
 
様々な悪いことが、特に小児で顕著だという。小児は人気がない、だから後が続かない、と。
 
少子化といっても、
医療の進歩で、以前なら難しいとされていた多くのこども達が、生きることができているのに。
命を助けるだけじゃ、本当に片手落ちだ。
既に、ギリギリな淵を、心ある医療スタッフたちが、声をかけあいながら、なんとか進んでいるような状況だと、
推測できる。
 
制度改革も政治色や権力争いの中でのもので、
末端ユーザーの患者の私たちは、
手をこまねいているしかない現状は、非常に理不尽で悔しいなあ、と、
帰路、雨が今にも落ちそうな肌寒いどんよりな天気と同様、かなりくらーい気持ちになっていた。
 
帰宅しても、まだ寝ていた。
結局起きたのは、21時くらい。
これは、まずい、ペースである。
案の定、日いっぱい元気でどたばたしてたが、消灯すると、少しおとなしくなった。母は先に気絶。
 
翌朝早くに起きていたので、まさか、夜通し起きていたんじゃ?と思いきや、うんちだった。
排泄してまた二度寝していたので、
本日通園のつもりだったが、私も何となくしんどい感じだったし、お休みしてゆっくりすることにした。
休むとわかったとたん、目を覚まし、テンション高い。
 
キミは、なんでもわかってやっているな。。超確信犯だわ。