みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

夏の休暇~星のふるさと星野村1泊2日の旅

週明けから夫が夏季休暇をもらって帰宅してきた。
相変わらずだが、数日前にこの日程が決まったので、
ばたばたと予定を組み、看護師さんやヘルパーさんに調整してもらった。

今年のメインは「天文台がある宿に家族で宿泊する計画」。

日程を賭けてキャンセル待ちしていたら運よく空いた。
予定前々日は絶好調だったのに、前日は打って変わってどんよりとなってしまった。
台風などの気候が影響しているのか、こりゃー、まずいぞ、と思っていたが、
出発当日も、活気無く、この状態では難しいなあ、と思っていた。
母と力だけ残って、父と娘たちで行かせようかという気にほとんどなっていたが、
家族全体で行く気満々だった天文担当のおねえが、どんよりモードだ。

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そうはいっても、背に腹は代えられない。
ここは判断のしどころだと思っていたら、
午後から少し持ち直してきた。
「そんならいっちょがんばるか。。。」
と言わんばかりの力。
天気もはっきりしないが、
高速道路の渋滞もうまいこと解消したこともあり、
出発決断。

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力は車でもどんよりしていたが、
なんとか何事もなく乗っていた。
渋滞なしで、予定通りの時間で到着。
現地はまっ黒な雲と時々雨。
星観察に来たのに、ガビーんだ。
お部屋はメゾネットタイプ。
おねえたちは階段登ったロフト、
力と大人は階下に。

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夕食まで時間が少しあり、
近くの温泉施設の中の家族風呂に行くことにした。
力大丈夫かな、と思ったが、初温泉。
ものすごーく気持ちよさそう。
風呂をきっかけに、
心身ともに持ち上がってきた。

夕食時は大降り、夕食後もしとしと降って霧が濃い。
おねえたちは、これって無理じゃない?とぐずぐずと、天体観測の時間を待っていた。
その宿泊場所のウリである、宿泊者限定のサービスが、
併設のミニプラネタリウムの上映に続いて、当地方最大規模の天体望遠鏡での22時より観測だ。

普段は21時ごろには寝ているおねえたちなので、21時半からの上映と観測はかなりハードスケジュール。
力は、酒を飲んで酔っ払って眠りかぶっている夫にまかせて、女性陣でプラネタリウム上映に。
力はごろごろしながらも、もう眠たい感じ。

プラネタリウム観て観測室に上がったが、雨はやんでいても霧が濃く、かなり難しいですね、
と、館長さんの説明。
念のため開けてみましょうか、と、天窓を開けてみると、なんと、天頂近くに一つだけ星が見えた。

天体望遠鏡は一つしかないので、その場にいた20数人の宿泊者は順々に望遠鏡をのぞいていく。
私たちがちょうど一番先頭で、ちゃんと観ることができた。織姫星織女星)のベガ(こと座)。
小さいが白く輝いていた。
が、列の真ん中くらいの人以降は、残念ながら、雲に隠されて観測できず。

下のおねえが眠さの限界だったので、部屋に連れ戻して戻ると、天候による観測不能により、
皆さん、館長さんの説明を聞きながら星のビデオを見ていた。

一人で待っていた上のおねえの場所を移動させようと立つと、なんと、外に朧月が出ているのが見えた。
「月が出てますよー」と知らせると、おお!と皆さんテンションあがり、月の観測に移った。

雲に隠れつつつも、全員順々に観ることができたし、その後、メインの木星まで顔を出して、
さらに、時間超過したが、珍しい二重星アルビレオはくちょう座)までゲットできた。
おねえNが大満足したことは言うまでもない。
私は星座には詳しくないが、木星の縞模様や木星の衛星、始めて聞く二重星まで観られて感動した。
あんなに降ってたのに、お目当ては全て観測できたのだ!なんて幸運!力のおかげじゃないかしら!


部屋に戻ると、当の力と父は、仲良く、くかー、と寝ていた。夜の注入すら忘れている夫。相変わらず。それからおねえを寝かせ、力の夜の注入をして、念のため酸素投入して、深夜就寝。
力は朝までぐっすり寝ていたので、寝起きからなかなかいい感じで、安心した。

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チェックアウト後、
同じ敷地内にある平和の広場に立ち寄った。
ここには、
広島原爆で被害にあった家族の遺骸の代わりに、
燃えていた火を持ち帰った当地の人が、
平和の灯を絶やさぬよう、と、まつってある場だ。
芝生が美しい、とても静かなところだった。

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隣の「茶の文化館」にも行ってみた。
うちが最初の客で、とても静か。
抹茶と玉露を飲んできた。
力は、おねえRに連れられて展示物を見学。
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帰宅の途は、力が一番元気だったのでは、と思うほどでよかった。
渋滞にもかからずに無事に到着した。事故なく病気なく帰宅できてほっとした。


翌日は力留守番でその他のメンバーは、当初は海行きの予定を、天候不順のため変更しプールで特訓。
帰宅したら力は元気に待っていた。


その翌日のお盆初日は定期受診だった。
耳鼻科の受診で、首のじょくそうの悪化や、気切孔内のエイリアン肉芽が発覚し、
ぐったり疲れてしまった。
治療できず、翌週持ち越しになった。全くぐったりだ。


その後の盆期間は何も予定がなく、家族でまったりとだらだらと家にいたが、
力はそこそこ元気になり、何事もなく、今に至る。

夫はあす午前中に戻る予定。
これでやっと日常が戻ってくるなあと、少しほっとしているところ。


といっても力の首のことは、全く頭が痛い。
(あまりにもショックを受けてしまったので内容は次週まとめて記事更新します。)