みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

マット滑り台と新トイレ

本日通園。
当地では昨日から梅雨入りし、今日は朝から風雨で登園時にテンションが上がらない天候。

力は、涼しいことがいいのか体調は落ち込まず、登園時はずるずる痰が多かったが、
到着して吸引するとその後落ち着いた。

今日は助っ人の保育士さんが入ってくれていた。
朝、登園するとだいたい機嫌いいことが多い最近にしては気分がすぐれない様子。

よく観察してみると朝のごあいさつのピアノを弾いてくれていた助っ人先生を、
めちゃくちゃ意識していた。見たことない人がいたことで緊張気味だったようだ。

1時間目は運動遊び。
マットやトンネル、簡単なキャスターがついた乗り物を、先生たちが準備してくれていたが、
最初のマット滑り台遊びが、お友達みんないい感じだったので、マット運動のみになった。

力はまだ自力で動くことができないため、緩やか斜面を転がることになった。
折しも、このごろうつぶせ状態ができている。タイムリーなタイミングだ。トライトライ!

斜面になっているので、転がりやすい。
腕を抜く時に、カニューレ抜去の恐れがあるため、
先生たちがごろんと同時に、肘を支えてくれて、無事に転がることができた。進歩!進歩!
母が、斜面下側で声掛けすると、ごろんと転がってくる。
皆にすごいすごいとほめられて、調子に乗って機嫌よくなった力。単純なやつ。


2時間目のリハビリは、1時間目の遊びがリハビリみたいなものだったので、
後半はすっかり体力続かなかったようだが、泣かずに終えた。これも進歩!
次回は、力が昨年大泣きして大嫌いだった立位保持装置に乗せてみよう、と、
リハビリの先生と母、悪巧み計画中である。

食事はまた少し練習したが、微妙に飲みこみがあった程度で、まあまあ。
やはり、疲れ気味の様子で、ぼんやりすることが多かったが、
母が食事で離れた際に、うたたね程度に眠ったらしい。


そして、本日メイン、力の新しいトイレがやってきた。

今までは、トイレトレーニングとしてお試しおまる、である借り物を使っていた。
相当年季(20年来)の入った木と布でできたレトロなおまる。
お試し期間とはいえ、思った以上にうまく排泄でき、活用場面が最初から多かった。

しかし、最近の力の動きがあまりに激しい。
ベルトをしていても、身体をゆすり、お尻はわざと浮かし、前にずりずりせりあがってきて、
用を足す時点で、上をむいたおちんちんからぴゅーーーと。

掃除必須(しかも時間かかる)になってきた。
おまる素材が木と布だし、借りものでもあるし、汚れも匂いも気になるところ。
母もたいがいでしんどくなってきたこともあり、力にあったものを作ってもらうことになった。

肢体不自由児が使う専用トイレもあったが、
力は座位保持椅子を改造して活用することになった。

そこで、またデザイン。おねえ達の出番である。

前回のバギーでは数十通りのデザイン(色)図を描いたおねえたち。
今回、今持っているあるバギーと、座位保持椅子(これは大人が色決めした)とは、
また違うものを作ろうということに。

また今回も、色塗りしてイメージ湧くように、色を抜きぬり絵状態のものをたくさん用意してやった。
バギーほどではないが、彼女ら、以下のようなことを二人で話しながら、たくさん書いていた。

「バギーはカラフル系、イスはさわやか系、じゃ、おまるはどうしよっか?」
「うーん、今度はシブ(渋)系はどう?」
「でも、暗い感じになるとねえ、トイレやしねえ」
「でもさあ、カラフル系も、さわやか系も使えんということは、何系でいこっか」

イメージ 1

会話には母も入って、喧々諤々?の議論の末、
やっぱり、トイレなので、楽しく気持ち良く排泄できるように、
明るいさわやか系で、加えて、今あるイス(淡青)とは違う色でいこう、ということになった。

下のおねえRがメインの一つとなる座面の色をすぐに決めた。
その他の色は、今まで使ったことない色を使いたい、と、
色の選択と組み合わせに、おねえたち、かなり悩んでいた。
だって、カラフルバギーで、赤、青、黄色、オレンジ、黄緑の主要五色を使ってしまっているから。

イメージ 2
それでも、何とか決まったのが左図。
フレームだけは、他の色に併せてゴールドに変更した。
今回は、ベルト色違いがポイントである。

イメージ 3
そして、本日出来上がりを持ち帰った。
よく見ると、ベルトが左右逆になっているがまあいい。
業者さんに無理を言って、
折りたたみができるように細工してもらった。
持ち運びがしやすいように。

イメージ 4
早速力を座らせた。
でもまだトイレという感じではなさそうだ。
遊びモード。徐々に慣れてもらおう。
ちなみに後ろに写っているのは借り物のおまる。
ホント、お世話になりました!

おねえたち、学校から帰ってきて見て一言ずつ。

(座面とベルト色違いを決めた下のおねえ)
「お、いいやん!あ、でもねえ、このベルトの白ねえ、ベージュやんか。これ残念~!」

(メイン色と組み合わせを考えた上のおねえ)
「お、いいやん!あーでも、この黄色、オレンジみたいに見えん?まあいいか、いいじゃん。これ。」

小っちゃなデザイナーのうんちく娘たち。
デザイン作業、お疲れさんでした~。