みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

自然災害体験のススメ~防災センター

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夏休みは基本的には留守家庭に通う娘たち。
朝弁当を持って出かけ、夕方帰宅して、自分の担当の仕事(洗濯物たたみや風呂洗いなど)をして、
明日の準備をして、早めに寝る、という毎日。
でも、待ちに待った、本格的な夏休みがやってきた。夫が帰宅して、盆休みスタートである。

今回は、力が調子よさそうだったので、昨年と比べれば断然夏休モードにて臨んだ私たち。
お泊りイベントは、久々で、大変テンションが上がり、楽しそうでよかったし、
星観察は、連日のひどい夕立ち雷雨状態のため残念だったが、
ほかは、自由に出かけられて、うれしそうであった。

夏休みの宿題として、絵日記が課せられており、盆明けに何か書けば、と言っていたので、
彼女らが、何について描くか、母としてはかなり楽しみにしていた。
いろんな夏イベントの中で上のおねえNが最も楽しかった事、と選択したのは、何と「防災センター」。

「市民防災センター」とは、
当地にある公共施設のひとつで、地震や台風などの自然災害や、火消しなど、
シミュレーション体験することで、万が一の時の心構え、認識を新たにする、という、
啓発の意味も込めた施設である。
小学校などで、まとめて行事として利用することもあるところ。

夏計画は盛りだくさんではあったけれど、あまりにもタイトだと大人も疲れるし融通も利かないので、
予備日を1日設けていた。
その予備日をどうするか。当日になっても決まらぬままだったが、
結局おねえふたりは、ボーリングに行きたい!と言う。

小学低学年の子たち二人も連れてボーリング、というのは、かなり不経済である。
ノーガターだし、できても1,2ゲームだ。靴代は全員分要るし、夏休み料金はバカ高い。
大人二人も、別にやりたいとも思わないので、
「そんなら、防災センターで地震体験しない?」と、ケチ母は提案した。

防災センターは学生時代友人たちと、何かのイベントが降雨中止になり、仕方なく行った施設だが、
思いのほか楽しくて、ずっと覚えていたところ。

しかも、無料である。大人にはホントにありがたいことである。
ちょうど平日だったこともあり、渋るおねえたちを強引に連れて行った。

体験コースは、数十人単位でグループ分けされて、時間で区切って開催されるもので、
受付をすると、20分後のコースに入ることができた。
最初はいやいやだったおねえ達だったが、
待ち時間で、展示されている消防ヘリコプターに乗ったりするうちに、まあまあ持ち上がってきた。

ガイダンスシアターに案内されてスタート。
アニメのいかにもな防災啓発ものを見て、いざ体験へ。

まずは火災体験。
煙が立ち込める暗い部屋が連なる迷路。
開かずのドアを避け、非常口サインを見ながら、抜け出す、というもの。
真面目なおねえたち、言われたとおり、ハンカチを口にし、腰をかがめて、神妙に迷路脱出。
はああ、よかったあ、と、すっかりはまってしまったようだ。

次に、消火訓練。(写真はwebサイト(http://www.fuku-bou.or.jp/index.php)より抜粋)
火事シミュレーション画面に、本物と同じ形の消化器を使うもの(ただし中身は水)。
「火事だー!」と叫んで消化器を取りに行き、消化器を操作して、消火する。
画面は、ちゃんと消化できていなければ、どんどん燃え上がり、
最後は「消化不能」と大画面に表示されてしまう。
これは、ちょっと悔しいでしょう~。

グループごとに体験するが、
半々の成功率。消火すると「無事消化できました」と消化画面が出るのだが、
最初の成功グループには盛大な拍手であった。

うちは、順番が半ば以降であった。下のおねえRは年齢制限で、大人と一緒に、ということだったが、
意外に慎重派のR、後ろの方で、やらない!とすねていた。
でも、係のおじちゃんに、さあさあ、やってみてごらん!と促されて、
結局は一生懸命消化器操作していた。
私たち夫婦は、かなり気合いが入っており、絶対消しちゃる、と、われも忘れて消化したので、
無事消化できた。(おこちゃまねー)

その後は強風体験だ。
大型台風並みの、風速30mを、ゴーグルをつけて体験した。
さすがに、30mだと、バーを持たねば恐怖である。
おねえ達も必死でしがみついていた。

次に地震体験。
3年前に当地で大きな地震があり、近隣の島では大被害を受けた。
おねえたちは自宅で体験しているので、地震に対する恐怖がある。
ここでは、震度5と7を、擬似居室で体験する、というもの。

またRは、やらない、などとすねていたので、
後ろの並んでいる人のこともあって、これは、体験せずに見学。
大人二人とNで、ダイニングテーブルにつき、
揺れ始めたらテーブルまたは棚の下にもぐる。

震度5でもぐった後はすぐに震度7がやってきた。
3年前の当地の震度は6強だと言われたが、震度7では、絶対に立っていられないほどだ。
これが本物だとしたら相当パニックになるだろう。

4つの体験と訓練で、コースは終了。
おねえ達は、帰路、ずっとこれらのコースの話をしていたので、
少しは頭に残ったのかなあ、と思っていたが、絵日記ネタになるほどだったので、
行って正解だったと思う。

夏、涼しく、しかも、無料で遊べる施設。
防災センターだけでなく、他にも、公共施設で穴場はたくさんある。
わざわざ高いお金を出さずとも楽しめる、こんな施設を調べてみて、足を運んではいかが?