みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

寝だめDAY

やっぱり木曜日は、力、三週続き「寝だめ」DAYとなった。
夜中1時くらいに寝て、本格的に起きたのは、なんとなんと午後15時だ。半日以上も寝ている!

いつもよりは少し早めに寝てくれたので、久しぶりに、力を連れて、母も寝室にて寝たのだが、
早朝、げほげほ、というので見てみると、
力、ベッドから落ちかけている!!ひええええ~。

寝室に力用として設置している力のベッドは、
おねえ達が寝ている二段ベッドと同じサイズの大人が寝ることができるもの。高さは20cm位。
夜中の吸引などのため、便宜上、片側の柵を外していたのだが、
念のため転がらないようにバスタオルで堤防を作り、
さらに、柵を外している方はベッドと同じ高さまで敷布団を敷いて安全を期していたというのに、
その、ベッドと敷布団の間に半身めり込んだ状態にいつのまにかなっていた。
げほげほ言いながらも、熟睡している。どうやって転がってきたんだ?この距離、この方向!

いかん、もう、このままでは危険すぎる。朝起きてすぐに柵をとりつけた。活発になったもんだ。
よかった、事故にならんで。


長い睡眠のその間、午前中と昼に、めちゃくちゃ号泣した。しかも寝ぼけて。
カニューレにもかかわらず、泣き声が聞こえるほど。
背中をとんとんしたり、抱っこしたりすると、また眠りに入ったので、
それもあって、長ーく寝てしまったのだろう。

力は痛みに強いというか鈍感というか、相当な苦痛でないと、泣かない。
あんなシビアな手術を何度もクリアしたからなのか、それとももともとの体質なのか、
だから、泣く時は、ちょっとどきどきする。

でも、寝たままの号泣はたまにあることで、しばらくすると何もなかったように寝てしまうので、
お姉ちゃんたちも、
「あー、ちーくん、こわーい夢見たっちゃない?」
と言うが、それはあながちはずれではないだろうと思っている。


「生活リズムと整える」
就学前の子どもにとって、本当に最も大事なことだと、上二人育ててみて思う。
判を押したような、見かけはおもしろみのないルーティンな毎日こそが、子どもたちの源。
イレギュラーなイベントなどの狂いはしょうがないが、早めに戻してやることが大事だ。
おとなの都合で、だらだらと過ごさせないことは、肝に命じないといけないこと。

力も、本当は朝起こして、日中できるだけ体を動かしたりの活動をして、夜すっきり眠らせる、
というリズムを作ってやらねばなのだが、
慢性睡眠不足の母は、力が寝るとそれをいいことに、10分でもいいからと仮眠をしてしまうので、
今日みたいな日は、なかなか理想どおりにはいかない。

仮寝は母にとって、長期看護生活にはとても重要で、たった五分でも、全然違う。
夜9時からのロングナイトを、苦痛なくクリアできる。
幸運にも1時間も寝ることができると、
もう何時まででも付き合うわよ、好きなだけ起きてなさい、レベルになる。
帰宅してきた娘たちにも余裕の笑顔で接することができる。
えっとねえっとね、の延々な話にも、気長に付き合える。

うちの家庭内安定は「母の睡眠」からだ。
それがよーくわかっている娘たちは、週末の日中、私が「寝るけどよろしく。」と言っても、
文句言わずに静かに寝せてくれる。

多分力も、力を温存しているかもしくは力を補充している木曜日なのだろう。

理想は理想としての目標ということにして、ぼちぼちいこうと、ちょっと言い訳がましく。