みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

あれは二年前

もうすぐ下のお姉ちゃんが保育園を卒園する。
下のお姉ちゃんは、最早の生後3ヶ月目からお世話になっているので、
卒園は感慨深い。

園ではいろんな取組みをしっかりしてくれるので、
年長さん、
卒園式で、心も身体も、最も充実した状態でおわかれとなる。

卒園に至る過程では、
いろんなイベント目白押し、製作物もたくさん、
さくらんぼリズムの中で大人でも難しい年長リズムや、
竹馬、まりつき、コマ回しを会得、なども含め、
体力も、読解力も、見通し力も、コミュニケーション力も、
小学校教師の友人から言わせれば、
小学生高学年レベルになる、とのこと。
(ただし文字や計算、英会話などの早期教育は一切なし。これがいい!)

卒園式当日、Rがどんな姿を見せてくれるか楽しみだ。


さて、こんな頑張っている下のお姉ちゃんRの姿を見るにつけ、
二年前の上のお姉ちゃんNのことを振り返らずにはいられない。

Nが年長の年の秋に力が生まれ、
後半の半年は、家族は怒涛の生活。
卒園前月にはとうとう力が入院して、母は全く家にいなかったし、
卒園式一週間前に最初の手術、
卒園式前日の3度目の手術で、
この2,3日が山です、
などと言われた父母、ほとんど常態でなかった。

それでも、何とか父母出席のイベントはどうにかクリアした。
卒園式も父母とも無事参列でき、
Nの素敵な姿を見て、感動することができた。

Nはその時期のことを、とやかく言ったこともないし、
不満に思っている節も見られないので安心しているのだが、
今、Rの卒園に向けた、いろんな葛藤や、伸びていく姿を見る毎日は、
Nにはなかったなあ、と、いまさらながらに残念で、申し訳ないような気がしている。

まあ、そうは言っても、
どうしようもなかったことだ。振り返っても仕方ない。

NはNで、保育園に入った当初は、泣いて泣いて手がかかり、
Rは0歳時期はほとんど放っとかれた。
力が生まれなければ、多分今頃、私は激務の日常を過ごしており、
Nは今みたいに、おかえり、と私に迎えられることはなかっただろう。

兄弟はお互い様。
家族もお互い様。