みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

就学前準備に自己満足していませんか?

今春、下のお姉ちゃんRが就学だ。
上のお姉ちゃんNの時は、ちょうど力、シビアな状態継続中であり、
本当によくやれたな、と思うような綱渡り的な準備だったが、
それでも、親的には、形にはしてあげられた、と思い、
Nも、その、形、に満足していた、と思う。

しかし!
反省点が次から次へと。
子どもによるだろうが、
多分これはうちだけのことではない気がしている。

「わが子の就学前準備が親の自己満足になってないか?」

ほとんどの家庭は、いろんな商業的煽りもあり、

・ランドセル
・学習机セット

を新しく購入するのではないかと思う。

ランドセルに関しては、多くの小学校で必要だし、
小学校時使用限定モノだ。
何を買おうと、それは子どもや親の趣味で構わないと思う。

問題は学習机。

学習机。
自分の子どもの頃の記憶をたどると、
いかにもなセットを買ってもらった。うちは3人兄弟だったが、皆同様に。
でも、結局、
この3つのいかにも学習机は、それぞれ、小学校6年間しか使わなかった。
弟達など、勉強嫌いだったこともあり、
正味3年くらいしか座っていないはず。
なんともったいないこと!

こんな過去を踏まえて、
自分は子どもたちに、一生使える机を買ってあげようと思った。
現況は3人兄弟なので、
3つの机を横に一列にもできるし、
3つをくっつけると大きな机にぴったりなるようにもできるよう、
寸法指定して、オーダーで作ってもらった。

素材やディテールにも少しはこだわって、
出来上がって届いた机。何て素敵な机なんだろう!それぞれでご満悦な親子であった。

その少し前に、二段ベッドも購入しており、
一部屋は立派な子ども部屋に変わった。
MYROOMができた娘達。何時間もそこで過ごす日が増えた。

そんな彼女らをみていて、私たち大人は、大いに満足していたのだ。

でも、そんな日々は、ほんのちょっとだった。

学校が始まると、
教科書ノートはもちろんのこと、
体操服、給食袋、上靴入れ、給食エプロン、
毎日の工作で使ういろんな材料やクレヨン、絵の具セット、
図書館で借りてくる本や、夏はプール道具など、
あるわあるは、保育園の時と全く違う、
たくさんのモノもち状態となった。

これらが、机セットだけでクリアできるはずはない。
すぐに、机の上が山状態。
山の上で宿題はできないので、
居間のテーブルで宿題を済ますN。

「部屋を片付けて、机で勉強しなさーい!!」

と叱る母に、N。

「だって、どこになおせばいいか、わからんっちゃもん。」

・・・母無言。
そうよね、全くその通りや。

収納場所を効率的に考えながらしまうことを、
小一の子に期待するのは、かなり酷なことだ。
大人(具体的には夫)だって、できない人が多いと言うのに。


就学前準備で、最も大事なのは、
子どもたちの生活動線整備と収納場所の確保だったのだ!!
大人が家を選ぶ基準と、全く同じ。

机やランドセルに気を取られていてはいけない。
小学生と言っても、まだ子ども。
環境が整って初めて、
見通しを立てられたり、落ち着いて勉強できたりするのだ。
子どもたちのこれからの生活を想像しながら、
限られたスペースをうまく使って、
子どもたちが自分で片付けや収納ができるようにしてあげること。
自分でできたと思わせてあげること。

これが真の、就学前準備、だと思う。

今春のRの準備は、一昨年の轍は踏まない!
そう強く強く心に誓っているのである。