みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

Rの生活発表会

下のお姉ちゃん、Rの、園最後の生活発表会だ。

生活発表会というだけあって、
「生活」を見せる会、だ。
この保育園の、運動会と並ぶ主要な柱のイベント。

ここ数年は、以前12月に設定されていた発表会が11月前半になったことで、
運動会から一月しか離れていないため、
その間の成長過程が見えにくい、という指摘もないことはないが、
特に以上児にとっては運動会は「身体」アウトドア系、
生活発表会は「言語・コミュニケーション」インドア系、
の成長の発表、と位置づけらているような感じ。

運動が苦手というわけではないが、
運動会の年長の課題?である跳び箱や逆上がりなどで、葛藤していたR。
運動会が近づくにつれ緊張度がアップしていたが、
今回の生活発表会は、大得意の身体表現・さくらんぼリズムと、
コミュニケーションの言葉遊びがあるため、
もう随分前から、テンション高い状態が続いていた。

リズムやコミュニケーション、言葉遊びは上のお姉ちゃんも経験済みなので、
家でも暇さえあれば、二人で延々と歌いながらリズムをやったり、かけあいをやったり。
年長さんで披露する歌はここ数週間、延々と送迎の車中で歌っていた。

で、本番。

年長さんは、お店屋さんごっこでコミュニケーションの言葉遊び。
今年は、かなり高度だったのではないかと思った。
Rは、「なんでもやさん」のお店屋さんの係。

お客さん:こどもの「こ」をください。
お店屋さん:こま、こおり、コーラのどれがいいですか?
お客さん:コーラを下さい。
お店屋さん:はいどうぞ。

Rはあっけなくうまく言えて、こちらは拍子抜けしたほどだ。
後で聞くと、このやりとりが、最もRの得意とするところだったらしい。
納得だ。よくやってるもんな、うちでも。

このポイントは、
どれだけ語彙が増えているか、
助詞をうまく使えるか、
というところ。

助詞は、今、大人でも、うまく使えていないことが多い。
私も、この遊びを、Rの練習台にさせられたとき、

「コーラ下さい」と、助詞「を」をつい省いてしまっている癖に気づかされた。

日本語習得の際、最も難しいといわれる助詞助動詞。
大人から、崩れてきてる。。。

また、Rはやらなかったが、
お話作りもあった。
人物やシチュエーションのカードを好きなように拾って、
それを使ってお話を作る。
最後の結は、カードにないことを話して終了、というもの。
これは難度高。

ひっかかってしまう子が続出していたのも、よくわかる。
多くの観客を前にして、
まずはイメージを膨らませてカードを選び、
それをみて話を作る、
普段できていても、こんな特別な状況になると、
なかなか厳しいだろう、と思った。

これは、
絵本などのお話をよく読んで(もらって)いるか、
話の筋道をうまくたてられるか、
という力がポイント。

これも、今の大人に振り返ってみると、
かなり劣ってきている能力かもしれないなあ、と思った。

最後にさくらんぼリズム。
年長さんは、年長さんだけしかやれないリズムを披露する。
Rはもともと軟体生物のように身体が柔らかいし、
音にあわせながら身体を動かすのも大好き。
リズム大得意なので、自信を持ってやっていた。
親ばかだが、私たちからみても、Rのできは、かなり鼻高々なものだった。
いいぞーR!って拍手!

0歳児から年長児まで、成長の過程をしっかり見ることができるこの生活発表会。
園イベントの中で、私は一番好きなものと言える。
0歳児さんのかわいさも、年長さんたちのたくましさも、
とても、よかった。

これが、最後かも、と思うと、ちょっと寂しい。。


R、頑張ったね!かっちょよかったよう~!!