みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

退院しました

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今日夕方、退院してきました。


6月入梅近辺からの入院。
合計2週間半ほどだったが、結構長く疲れた。
一時帰宅した時に、
気が緩んだのか、風邪を引いてしまった。いかんいかん。

力は、今日、外科担当医の診察を受け、
午後から脳のMRIの予定。

MRI検査の為、眠らない時は眠り薬を飲まねばならない。
朝の回診時、状態がいいので、
検査後、副作用でたんが急に増えたりしなければ、
退院できそう、とのことだった。
どちらでも対応できるよう、
じいさんばあさんに彼らの自宅にてスタンバってもらっていた。
時間の融通が利く、ということは、とても助かる。

午前中は寝ていたが、すっきり起きた後はご機嫌。
ゴロゴロ転がっていた。

MRIの予約時間に近づいてきても、
全く眠る気配がないので、
眠り薬を飲むことに。

ばっちり30分で眠りについた。

MRIは30分ほどで終了。
後で主治医に説明を受けた。

腫瘍などは見つからず、
髄鞘もOKとのこと。

所見として、
脳の軽度の萎縮があるとのこと。

力の成長の遅れが、すなわち、となるわけではないが、
現在現れている、力の発達の遅れを見ると、
この脳の萎縮は関係しているかもしれない、
と推測ができる、ということだった。

どちらにせよ、
腫瘍などではないし、
機能を判断できるわけではないMRIとったからといって、
治療がかわるわけではない。
染色体異常についてと同じだ。

力は眠り薬が効いた様で、
延々と眠り、
夕方になってしまったので、
まあ、退院で大丈夫でしょう、と、退院させてもらった。

おばあちゃんが一緒に車に乗って付添ってくれて、
17時前に病院を出ることができた。


今日は下のお姉ちゃんのお泊り保育だ。
上のお姉ちゃんと、力と、水入らずの夕方。

下のお姉ちゃんがいると、
どうしてもお姉ちゃん同士でけんかになったり、
ふざけあったりで、
「早く食べなさい!」
とか、
「早く風呂に入んなさい!」
と、
私が「鬼化」することが多いのだが、
今日は何でも、さくさくと進み、
一度も鬼になることなく、怒涛でない穏やかな時間を過ごせた。

力も、帰宅してようやくぱちくり目が覚め、
とてもご機嫌で、吸引もほとんど要らず。
お姉ちゃんをちらちらみて、えへへ、とうれしそう。

薬もたくさんもらってきたし、
吸入も、何度もしなけりゃいけないが、
そこは、私が頑張ればいいことだ。

やっぱり、うちがいいね。


☆今回の2週間半の入院で読んだ本は、短編集が主。
おもしろくとも、読後感がううーん、、、のものが多かった。
あほっぽいが、やっぱり、さっぱりとシンプルなハッピーエンドなのがいいな。


○あのひと/北野武
当時30代前半だった北野武の初の小説の短編集。
ノンフィクションのようなフィクション?は、
なかなか読めた。意外におもしろかった。

○山は見ていた/新田次郎
新田次郎のミステリ短編集と銘打ってあったので手に取った。
最後の「山は見ていた」以外の短編は、
ミステリといっても、復讐ものが多くて、
おもしろいのだが、
読んだ後暗い気持ちにさせられた。

嫌われ松子の一生山田宗樹
テレビ化、映画化のベストセラーが本棚にあったので、
上下巻の長編だったが読んでみた。
確かに売れるのかも。
でもなあ。松子には全くと言っていいほど、
共感できなかった。
極めつけ松子のラスト。
そりゃないやろー救いようないやんか。

○きびだんご侍/新田次郎
新田次郎ファンになったわけではないが、
歴史小説短編集と書いてあったので読んでみた。
前述のミステリ短編集よりも、おもしろかった。

天使の代理人山田宗樹
松子に共感できず、読後感も悪かったので、
どうしようかと迷ったが、読んだ。
堕胎、中絶の話で、
出産を経験できない男性が書いたとは思えない。
リアルだ。
全体的に、イマイチ好みではない感じではあったが、
最後に泣かされた。
不妊、出産、中絶、シングルマザー等々、
本当に深い問題だと思う。
山田宗樹著作の2つは、
天童荒太の「永遠の仔」読んだ後にちょっと似ていた。
山田宗樹には、多分もう縁がないだろうなあ。