今日は久々に留守番要員としてばあさんがきた。
最近アルバイトが忙しく、
ずっとじいさんがきてくれていた。
ばあさん、
卒業後3年ほど働き、結婚退職、すぐに子ども三人生み、
いかにもこの時代の王道というか、
オーソドックスに過ごしてきた専業主婦。
この数年、
いろいろとあって、
この年になって遅まきながらアルバイトをすることになり、
おそらく初めて、
働くことの楽しさや自分で稼ぐことの尊さを感じているようだ。
バイトとは言え、専業主婦だったばあさんの毎日は、
以前よりずいぶん忙しくなった。
その上、
力のことや、お姉ちゃんたちの面倒をみてもらうことがかなり多くなったので、
さぞ大変だろうと思っていた。
今日は、
「あんた、家で、自分の作った食事しか食べよらんやろ。」と、
ちょいリッチ目のお惣菜を買ってきてくれた。
女だけで忘年会だ、とかなんとか言って。
いろいろ雑談をしていた中で、
ばあさん、
自分は今までで一番、充実した毎日を過ごしている、という。
力が生まれて、
自分らがやらねばならないことが、格段に増えた。
でも、
自分らにできることがあり、
若い者に頼られていることを実感できることが、とても幸せで、
じいさんばあさん冥利に尽きる、生き甲斐を感じている、というのだ。
かわいい孫のために、と目的がはっきりしているのがいい、
と。
こっちは、大きく負担をかけているであろうじいさんばあさんに、
申し訳ないな、大丈夫かな、
と思うことも多々あるのだが、
そう思ってくれてるなら、ありがたいことだ。
これも、力のチカラかな?
何より、
掛け値なしに、かわいいと思って力に接している様子が、
親としてはうれしい。
高齢社会だ。
元気老人はますます増える。
ほんのちょっとだけでも、いい。
老人達が、頼られる、活躍できる場、を作ることで、
この世の中は、ずいぶん明るくなりそうだ。