みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

後日談:行政サービス窓口はどうにもならんのか?

ポリオ接種のことでのやり取りで、
保健センターの担当者とやりあってしまった翌日の話。

「担当が明日電話します。」
と言っていたので、いつかかってくるかと思っていたら、
昼過ぎにかかってきた。

担当と名乗る女性からだった。
昨日の方と全く違い、
何の問題なく、本当に丁寧に対応してもらった。

「自分は、看護師の○○と申します。お話を伺わせてください。」
という出だしから始まった。
まず名乗り、了解を得る。
これは、社会人として当たり前の礼儀である。
こんなことすらできていない担当者は、
やっぱり問題あるよなあと。

ポリオ接種は、やはり、集団での注入接種は難しいとのこと。
力のような特殊なケースは、感染のリスクもあるので、
近郊に数箇所ある、大きな病院に併設の予防接種センターに、
特別に接種しに行くのが通例とのことだった。
かかりつけの病院も、大きな専門病院なのだが、
ポリオだけはしてないとのこと。

結果的には、担当看護師さんが、力の主治医と何度か相談して、
主治医が紹介状を書いた上で、数箇所のどこかで接種、
という方法となった。

ちょっとまどろっこしいが、仕方ない。
でも、しっかりした対応、ありがたかった。

で、ここからが後日談のキモ。

昨日の非常に腹が立った対応をした女性は、
何と「医師」だったのだ。

私は、あの応対は、てっきり、
いろんな職務に関する教育を受けていない、
臨時バイトのおばちゃんかなんかかと思っていた。
(ちょっとこれは、バイトの方に失礼な言い方かもしれないが。)

でも、思い出してみれば、
そういえば、胃ろうのことなど、
説明無しにすぐに理解していたもんな。

仮にも医師があんな対応をしたことに、私はかなりショックを受けた。

医療に携わる方々は、
知識や技術だけでは、絶対にダメだ。
ちょっとしたことで、
相手(患者)が敏感に反応することを忘れてはいけない。


力が今までお世話になった主治医をはじめ、
看護師さん達は、
そのほとんどが、力に対してとても真摯に向き合ってくれて、
「患者さんのために」
という心意気が伝わる方ばかりであった。
本当にありがたいことだ。

でも、そんなスタッフの中にも、
この人とは、どうやったって感覚の違いを埋められない、
という人もいた。
その言動は、
もう、ここまできたら、参りましたというしかないほど、
約98%の確率で、
ムカっとさせられたり、はああ?と思わされたり。

でも、入院中は特に、
こどもがお世話になっているため、
行政窓口の女性に対してやったように、
「そのいい方はないやろ!」と、
こちらから、あからさまにクレームをつけるようなことは、できない。
つらいところだ。

医師になる方は、それなりに賢く、頭がいいはず。
でも、どうも、
頭がいいことと、
想像力を働かせることができることとは、
全く違う話のようだ。

願わくば。
想像力をもう少しだけ働かせてください。
こんな事言ったら、患者がどう思うかと、
もっと考えてみてください。
そうすれば、患者はもっと満足し納得いく治療を受けられるので。