みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

胃ろうチューブ抜ける

今日は、なんかネタがないなあ、と思っていた矢先、
ちょっとした事件が発生した。

夕方から雨になり、温度が下がってきた。
明日は、上のお姉ちゃんは参観、下のお姉ちゃんは運動会の練習日で、
早めに寝せねば、と、いい感じで夕食も早く済み、
お風呂沸くのを待っていた。

力は注入終わって、とてもご機嫌。
ゆさゆさーをしていたら、
上のお姉ちゃんがやってきて、ゆさゆさー。

お姉ちゃんが、抱っこしたい、というので、
座らせて、抱っこさせた。
で、しばらくして力を受け取って、布団に寝せようとしたら、
ぱちんっと手に胃ろうチューブが当たったので、
あれ、
と見ると、
胃ろうチューブ、見事に抜けていた。

胃ろうは、管を胃の中にいれ、
それが抜けないように、
管の先端を小さな風船状に膨らませている。

その風船(バルーン)を膨らます為に入れている水がいつのまにかなくなって、
バルーンがぺしゃんこになっている時に管がするっと抜けてしまうことがある位で、
普通は抜けないのだ。
でも、今日は、バルーンは膨らんだままなのに、抜けてしまった。

げげげー、抜けた抜けたあーー、と、
どうにか入れてみようとしたが、
バルーンが大きいままなので、入るはずなし。
胃ろうの穴は、放っておくとどんどん閉じようとするので、
抜けたらとりあえず、抜けた管を入れておいて、と言われていたので、
チューブの先端の細くなっている1cmを挿入して、
テープで固定し、病院に電話した。

すぐに来いとの事。

午後20時半だった。
お姉ちゃん達、あとは風呂入れて寝せるだけの状態だった。
夫は今日の夜は外せない飲み会がある、とさっき電話があったばかり。
留守番させるか連れて行くしかない。
留守番は、ちょっと無理よね。

「どうする?家で待っとく?それともついてくる?」
と、答えは分かりきっていたが、聞いてみた。

「いくいくー。病院にいくうー。」
お姉ちゃん達、夜のドライブ気分になってる。

「じゃ、急いでしたくして。おしっこいって!」
と言うと、
だだだー、と超特急で準備終了。
ちーくん、ベビーカーやろ、タオルは?痰取りは?
と、大人顔負けのチェックをして、すぐに靴を履き、玄関でスタンバっていた。

私も急いで準備して家を出ると外はやっぱり雨。なんやそれ~。

力は眠いのか、おしゃぶりが欲しいのか、ややぐずっていたが、
途中でやっぱり眠ってしまった。

病院について、外科の主治医にみてもらった。
聞くと、ちょうど病院を出たくらいだったらしく、
うちの電話で呼び戻されてしまったらしい。

「あらー、これ、相当痛かったと思いますよ。
普通、こんな状態で抜けませんもんね。」

バルーンが膨らんだままなので、驚いていた。

すぐに新しいのをいれてもらい、終了。
力、ちょっとぐずぐず言っただけ。

「気をつけてくださいよ。」
外科医から最後に釘を刺された。

はい。以後気をつけます。

帰宅すると22時前だった。おおお超特急だ。
すぐにお姉ちゃん達を風呂に入れ、
力の注入を同時に準備して、
22時20分にはお姉ちゃんは寝床に入り、
力は、おしゃぶりもらい、注入も始まり、すっかり安定。
しばらくすると、すうっと寝てしまった。
眠たかったんだ、さっきのぐずりは。

お姉ちゃん達の協力体制が光るこの事件であった。
彼女らは、本当に頼りになる。
今日は、緊急時の夜間受診の練習のようなもんだ。
そこまで急を要さないが。
彼女らがこんな感じだったら、
何か事がおこった時にどうにかなりそうやな、
そう頼もしく思った。

こどもって、成長が早いよなあ。

ありがとう、お姉ちゃん達!これからもよろしく!