みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

焼き鳥デート

先日、上のお姉ちゃんが、「ちから生まれてこんならよかった」と言ったことをブログに書いたら、
サークルの先輩(女性)からメールが来た。
自閉症の娘さん、ちーちゃんがいる2児の母の先輩。
上にお兄ちゃんがいて、もう18歳になる。
(知らぬ間に大きくなってるようー。)
現在、お兄ちゃんが精神的にとても不安定で、
母としては、
ちーちゃんのことで、
今ままで我慢してきたことが影響しているんではないか、と思わずにはいられない、
という内容だった。

先輩はきっと、
その時点の精一杯をお兄ちゃんとちーちゃんのことに費やしていたと思う。
でも、やっぱり、先輩みたいに、
そう思わずにいられない時が、
きっと私達にも来るだろうと、思った。

そのメールの中で、
兄弟児が、父又は母を独り占めする時間をそれぞれとってあげたらいいみたいよ、
と教えてくれた。

そうそう、いつも、そんなことを思ってはいるのだが、
なかなか実行に移せないでいた。物理的に。

でも、今日、きました。
イムリーにも。

今日は、下のお姉ちゃんの保育園お泊まり会。
夫は病院泊まりだし、
これは、初ではないだろうか。お姉ちゃんと二人きり!!!

もう、朝から、何しようか、と楽しみだった。
病院から帰宅して、
「買い物行くぞ!」
と、上のお姉ちゃんと連れ立って商店街まで歩いていった。
母:「お姉ちゃんー、ちょっと今日は外で食べよっか?何がいい?」
N:「わーい食べる食べるー、私ラーメンがいい!」
母:「えー、ラーメン?餃子ととか?」
N:「うんうん。」
母:「えー、何か他にない?」
N:「じゃ、お肉!(多分ステーキとかのイメージ)」
母:「お肉は、ちょっとお母さん、お金持ってないなあ。焼き鳥かなんかは?お肉やん。」
N:「うーん、じゃ、いいよ。焼き鳥!」
と半ば強引に焼き鳥に持っていった。

家の近くのリーズナブルな焼き鳥屋「権兵衛」は残念ながら定休日。
せっかくなら、おいしく食べられるところがいいよね。
そんなら、ちょっと足伸ばして、
保育園のお友達のお父さんの居酒屋さんに行こう、と、
バスに乗って行った。

到着すると、ちょうど、園のお友達とばったり。
そこのお宅も、
一番下の子どもがお泊り保育なので、
お兄ちゃんと父母で食べに来たのだった。考えることおんなじだ。
一緒に食べよう、と誘ってくれたが、
今日ばっかりは遠慮した。「水入らずで食べます。」

カウンターの一番端っこ。こりゃまたムーディな席だわ。
ジュースとウーロン茶で乾杯して、焼き物などをつついた。
何を話したわけでもなかったが、とても楽しかった。

帰りは、少々距離があったが、月を見ながら手をつないで徒歩で帰った。

まるでデートだ。

N:「あー、今日は、今までで一番楽しい夜やったー。」

きっと、あと数年後?には彼氏に言うであろう勝負の一言。母に対して言ってくれた。
言葉同様、とっても楽しそうだった。私もとても幸せな気分になっていた。

力のいろんなことがなかったとしても、
子どもの時期には、きっと、
彼女も下のお姉ちゃんも、一番チビの力に、多かれ少なかれ焼きもちをやいているはずだ。

一人ずつとデート状態で過ごす。
これは、抜群の効き目あり。