みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

足指けっさつ

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予定外の入院から2日目。
足指がねじれていたのか、紫色になっていた。
かなりあせったが、先生と相談して、けっさつしよっか、という事になった。

もともと、手術かけっさつか、選択だったのだが、
けっさつなら2週間はかかり、手術なら10分で終わる簡単なものなので、
手術をお願いしていた。
でも、2月頭に予定されていた手術、
連絡不行き届きと行き違いで1月頭にBCGを接種してしまい、
4月頭に延期になったところだった。

整形の先生は、なんと言うか、とても大雑把な感じの人だ。
もし誤って(足指が)取れたりしたら、押さえとけばいいよ、
とさらりと言ってのける、さばっとした人なので、
かえって私達は好感を持っていた。

病室にやってきてくれて、どうする、結ぼっか、と言い、
あっという間に準備して、さささっと糸で根元をぎゅっと結んで、
「これで終わり。ひからびてミイラみたいになるよ。後は感染せんようにね。」
と、風のように去っていった。
なんと簡単な。

力は結んだ時、痛かったんだろう。大泣きしたがすぐ落ち着いた。
だいじょぶなのかな?
6本目の足指は、小指の横っちょに、ちょん、とついているだけだが、
爪もあるし、神経も骨もちゃんとあるとのこと。

結んだ次の日、先生が見に来てくれた。
見ると、梅干しみたいになって少ししぼんでいる。
取れたら持って帰れますか?と聞いたら、いいよ、と言われた。

3日目、先生が来て、ガーゼを取ってみると、
なんとぺしゃんこになっているではないか!
色も黒ずんでいて、もう指っぽくない。
おおー2日でこんなになるのか。すごい!

「これからが長いんよね。もう乾かしとこ。それじゃ。」
先生、相変わらず風のように去っていった。

今日は帰宅の日だったので、
保育園に迎えにいき、帰る車の中で、
お姉ちゃん達に力の足指のことを話した。
「あーそれって、赤ちゃんのおへそが取れるみたいな感じじゃない。」
そうそう、その通り!全くその通り。

子どもの観察眼に脱帽。