みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

1年半ぶりに下校バスに乗る

MRI検査後、明らかな体調不良もなく週末お預かりにも行けた。

翌週は天気不安定だったし、1日は休みもしたが、

やるべきことは全ておさえ、迎えた金曜。

今週の大きなイベント、下校バスの試乗。

私の不手際もあったが結果オーライ。元気に楽しんで乗れて、

晴れてバス乗車改めてOK!と言ってもらえた!良かったーー。

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バス試乗後の夜、満足げな顔で

力は、体調が良ければ、という条件で、

小学校3年生の2学期から下校バスだけ乗車が認められた。

毎日ではないし、何度か少し長く乗れない時期もあったが、

バスで降車場所まで一人で下校してくる時は、

往復送迎が往時のみ送迎になるだけで、

こんなに楽になるのか!と毎度毎度感動していた。

また、バスに乗って帰ってくる時の力の表情は誇らしげで楽しげで、

降車場所にちゃんと私が居るか探している様子は、

毎度毎度見て面白くうれしい。

 

一昨年秋から続いた入退院で、学校に通うこともままならず、

バス乗車の空白期間も1年半になった。

再度乗車可否判断のため、確認試乗となった。

今回の確認試乗は、管理職の教師と担任教師が同乗して、

バス内の力の様子を観察して判断する、という方法。

 

その日は私も学校行事の係活動があり、

登校後昼過ぎまで学校に滞在したのだが、

思いの外活動が早く終わり、そのまま帰宅した。

そして、

学校に置いておかねばならないバス乗車用の力の私用バギーを、

そのまま持ち帰ってしまっていたのだった。。。

 

本来なら私はバス降車場で待機していれば良かったのだが、

バス乗車準備時間になって、

担任の先生から、バギーがない旨連絡あり。

あちゃー私持って帰ってます、と、大至急学校に戻り、

ギリギリでバス出発時間に間に合った。

まったくもう、力の母ちゃん、なにをやっているんだか。

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このバスのお尻にくっついて走ったこと3度目か。。

そんなわけで、力のバスを後ろから追跡することになったが、

バス追跡はなんだかんだでこれが3度目だ。

既視感を覚えつつ、降車場所にほぼ定刻到着。

力は週内で最も安定状態でその日を終え、

やっぱり誇らしげに降車してきた。やるじゃん、さすがお兄ちゃん。

帰宅後もうれしかったようでご機嫌。いつもより少し遅めに入眠した。

 

 

 

力は小学校に上がってからは、気道からの吸引はかなり減っていた。

ちょうど小3くらいは、学校にも慣れ、体調安定してきた時期でもあった。

 

入学時より、可能なら下校時だけでもバスに乗車したい旨希望していたが、

いろいろな要因でなかなか前に進まなかった。

小3時の担任の先生が、力の体調がある程度安定の上で、

往復送迎の私が疲労蓄積からか体調不良が長引いているのを心配して、

さまざま調整してくださったのが、乗れるようになったきっかけだ。

こちらも、多くの皆さんの思いを汲み、

無理せずバス下校をできる範囲で続けて今に至っている。

 

特別支援学校に通う、特に医療的ケアがある子たちは、

登下校のスクールバスを利用することが叶わないケースが多い。

医療的ケアの有無で明確に線引きされている学校や、

裁量で乗車可否判断をする学校もある。

どちらが良いか、ここでは置いておいて。

 

現時点での多くの特別支援学校のバス運用状況では、

乗車にはいくつかのハードルがあり、それらは多くそれぞれ高い。

医療的ケアの子は全員乗せないルール、にしたくなる流れは、

なんとなく想像できるが、

往復送迎は、家庭にとってはかなり負担が重い。

可能な限りその負担を家庭以外で引き受けてくれれば、

本当に助かるしありがたいこと。

このような家庭の負担軽減が、いろいろな場面でもっと増えたら良いなと切に願う。

我が家はこれからもできる限り、力の状態を知ってもらう努力を継続するし、

学校側も引き続き理解を深める姿勢を持ってくれるとありがたい。

 

学校生活では、様々な判断は私でなく学校にて、学校看護師含めた周りの方々だし、

バス乗車の際は、運転手さんとバス介助員さんがこどもたちの安全を担う。

今回の久々の何度目かの試乗でも改めてそれを再認識した。

多くの方々のご尽力に感謝感謝だ。

 

また元気に一人で誇らしげに下校してくる力の顔を見るのが楽しみだ。