みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

染色体検査(G-banding)

新生児に奇形などが出た時、また、妊婦さんが高齢で初産のお腹の胎児について妊娠時に、
希望で染色体の検査を行うそうだ。
ただ、検査を行ったとしても、ただ結果が出るだけで、
異常があった際の対処法はほとんどない。検査を拒否する人もいるらしい。
うちでは転院して主治医から入院計画を説明してもらう時に希望を聞かれ、お願いした。

検査をお願いして3週間ほどして結果が出た。
主治医から別室に案内され、説明を受けた。
やはり、染色体異常があるとのこと。
染色体検査とそのしくみや、結果については、
夫と二人でとても興味深く聞かせてもらった。学生時の授業みたいだった。

力の染色体異常は、
例えば二本あるものが1本しかない、とか、
形が正常とまるで違う、というような、明らかなものではなく、
Y染色体の一本が少しだけ長い、という、微妙なものだった。
名前がつかないので「?Y染色体」と記してあった。
また、抽出サンプル30の染色体のうち、正常な染色体が18、異常が12という、
専門用語で言えば「モザイク」という状態とのこと。
モザイクの場合は、30/30の異常より、症状がマイルドになる傾向があるという。

「この結果がすなわちトリーチャーコリンズだ、と言えるわけではありません。」

もし追求するならば、もう少し方法があるそうだが、
それでも、わかるかわからないかは不明。
検査費用がかかるものもあり、希望で、とのことだった。

トリーチャーコリンズ症候群は、5番染色体の異常、と報告されているため、
とりあえず、力の異常染色体が5番染色体であるものなのかどうか、
継続で検査をしてもらうことになった。

染色体検査で、他の明らかな疾病などが発見されなくてよかった。
夫と二人で安心した。
この日はちょっとした区切りの日だった