おねえNはおかげさまで無事に卒業した。
「卒業式で、Mちゃんの卒業証書もあるって!お母さんが練習にきとったよ!」
と、帰宅してきてすぐにNがうれしそうに話してくれた。
Nと同級生のMちゃんは、4年生の時に病気で亡くなった。とても仲よくしてくれていたのだ。
そっかー、それはいいことやね!と話していたが、
久しぶりにMちゃんのお母さんからメールがきた。
いつも、さっぱりと素敵なお母さん。メールの文面もその人柄表すものなのだが、
Mちゃんと一緒に証書をもらう、ということに対しての複雑な気持ちが伝わってきて、
夜中に読んで、つい涙してしまった。
返事に何て書いていいかわからずに、卒業式を迎えてしまった。
卒業式では、ちょこっとだけ目があったくらい。
保護者席の端の一番前に座っているご両親。遺影を抱き。
一番最後に名前を呼ばれてお母さんが証書を受け取っていた。
血も涙もないと散々言われている私だが、さすがに、大きく心動かされた場面だった。
Mちゃん、講堂の中のどこかに来てるにちがいない。
翌日の夜、おねえたち2人と話した。
母:あのね、Mちゃんのお母さんからメールが来とったけど、結局返せずじまいでね~。
何て書けばいいかわからんでさ。卒業式終わってしまった。。。
N:えー、それはだめやん、お返事書かな!
R:そうよそうよ!
母:でもさ、何て書けばいいか、わからんっちゃもん。やっぱりお母さんとしても複雑な気持ちがあると思うし。
R:えー、R、書けるよ!Mちゃんのお母さんに何て書けばいいか、かんたんやん!
母:え、何て書けばいいかな?
R:あのね、Mちゃんはね、病気と頑張って戦っとったけん、、、、
N:そうそう、4年までやったけど、みんなの6年間と同じ位の意味があるけん、証書をもらうのは当たり前って!
R:そうそう、ナイス、N!Rもそれが言いたかったと!
母:そうやね!君たち、すごいねー。ありがと。Mちゃんのお母さんに返事書くけん!
子どもだが、子どもの世界、って奥深い。
自分も子どもの頃はもっと直球勝負できてたんだろうか。まさに目からうろこ。
何にせよ、お返事をかこう。ホントにおねえたちの言うとおりだ。