みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

おねえたちの新学期風景

力だけでなく、うちのおねえたちも無事進級した。
おねえたち、(親に似て)、新しい環境にとても緊張する。
春休み終了に近づくにつれ、あー学校嫌だなあ、行きたくないなあと、サザエさん症候群に陥る。
おねえたちの学校は持ちあがりが全くなく、必ず毎年クラス替えがある。
 
新しい年度が始まり、
始業式から帰ってきた彼女らは、開口一番、もーいやだー、前の年に戻りたーい、と、ぶつくさ言っていたが、
一月たったところで、落ち着いてきた。
 
そして、同じく、毎年の風景として、4月は、双方、母から大目玉を食らって泣きが入る率が高い。
慣れない毎日の中で、守らねばならぬ「うちルール」をつい外してしまうことが、多くなる彼女ら。
 
まずは、Nが怒られた。このごろ、怒られても泣かなくなったN。
怒られないように、先回りする技を身につけてきたので、軽く解放された。
 
そして、案の定、次にRも網にかかり、大きく怒られる羽目になった。
しかも、翌日も、同じような約束破りを、確信犯的に実行してしまった。
 
Rは一度、外に出されたことがある。
心配したNが、Rを許してやって、と母に懇願して、ようやく家に入ることができた。
(もちろんずっと出しておくつもりないので、いいきっかけをNが作ってくれた部分がある)
 
この度、Rが連ちゃんで、やらかしそうになっていた今夕。
先に帰宅していたNはそわそわして、母に、Rのこと、また家を出すと?もう許さん?などと、
心配で宿題が手につかない様子だった。
Nは既に、先回りして忠告をしていたのだ。にもかかわらず、聞かずに、
帰宅時間を1時間も過ぎるころまで外で遊んで帰ってきたR。
 
帰宅してきたRは、母の顔をみて、さすがにまずい、と思ったらしく、すぐにしおしおと詫びを入れてきた。
Rのいつものやり方だ、世渡り術に長けるちゃっかり二女の戦略はお見通し。
Nの予想通り、荷物をまとめて家を出なさい、みたいな展開となった。
 
また前にみたいに出されてしまう!と、号泣するRに、
Nは母に見つからないように近寄って、こっそり助け船を出していた。
しばらくしてから、約束(多分Nの入れ知恵が大いに入ってる)を書いた紙を持って、母の前にきて、
大きな声で宣言した。
 
1.遊ぶ時間は守ります。
2.宿題とお仕事(お手伝い)をやってからテレビをみます
3.ピアノを毎日練習します
4.寝る時間は守ります
 
そして、
 
☆約束を守れなかったら、文句を言わずに家を出ます。
 
と、最後に言った。
これ聞いて、私はつい大笑いしてしまった。
 
相変わらずおもしろいR。
また、相変わらず、心配症のN。
 
母が厳しくいることは、立場的にしょうがないところなのよ。愛すべき娘さんたち。