みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

灯りのはなし

本日、新しい園との契約のために、午前中出かけた。
力は朝起きていたのに、出発前にまた寝かぶってしまった。新しいところに行くことを予見していたのだろう。
到着して、やっぱり、と確信すると、逃避睡眠に入った。
 
大人は契約などの手続きで、隣の部屋でいろいろやってたのだが、
同行の子どもたちは、隣の多目的室で、保育士?(だと思う)の方々がお相手をしてくれることになっていた。
力には、布団を敷いてくれていたのだが、最初はもじもじしていたので、
お相手してくれる方たちは、起こして遊んであげよう!と、一生懸命声掛けしてくれていたのが見えたので、
多分逃避なので、もし起きたらお願いします、と、わざわざ言いに行った。
力は、案の定、そのまま最後まで眠っていたらしい。
終わって、側に行くと、目を覚ました。やっぱり逃避ですね。
 
帰宅後、ギリギリでしっこは間に合わなかったが、うんちはおまるに間にあった。
その後、大変機嫌がいい。
 
新しい園は、立派すぎるほどで、案内してもらっても迷路みたいだったが、もろもろの詳細は後日。
 
 
さて標題について。
 
力は、なかなか生活リズムが整わない。
入院や手術、体調に左右されるのは避けられないところだが、いまだ24時間時計ではなさそうである。
 
再来年度は小学生だ。
朝起きて夜寝る生活を、できるだけしっかり身につけさせたい。昼から起きて夜中までは、勘弁してくれよ。
 
おねえたちの園では、早寝早起き朝ごはん(和食必須)の、生活リズムを口酸っぱく指導されたので、
2人卒園させる頃には、すっかり、わが家の全メンバーに「生活リズムが大事」、は定番となった。
生活リズムを整えるコツは、判を押したように、毎日毎日を、決まったスケジュールに沿って過ごすこと。
それにつきる。
簡単そうだが、これが、かなり難しい。
必ずイレギュラーが入ってくるので、そこをどうやりくりするか。大人が妥協してしまうと、ゴールが遠くなる。
おねえたちは、今でも、早寝早起きなので助かる。
 
しかし、力は、おねえたちのようにいかない。
体調不安定と、多分、脳神経の不安定さが影響している。
食事である注入は、日に5回、深夜まで続く。注入合間に入る風呂も、遅い時間だ。
それでも、同じスケジュールに沿って、毎日生活はしている。
まあ、この条件ではなかなかうまくいかない。
 
最近は調子がいいこともあり、夜中に向かって気分がどんどん高揚して、夜なべスーパーになり、
朝起きられない、というパターンが続いていた。
これは、大人がとてもしんどい。
 
いろいろ工夫してみてるが、なかなかうまくいかん。
で、思い立って、夜の照明を、変えてみると、奏功したのかははっきりしないが、ここ数日うまく早寝しつつある。
 
夜、風呂後、身体ケアしたら、部屋の照明は全て消灯するが、
吸引などの処置や安全のために、台所の蛍光灯だけを点けて、
力が完全に寝るまで全消灯はせずに、私も起きているパターン。
朝まで台所の蛍光灯がついたままだと、
早く起きてきたおねえたちは、夜、力が調子悪かったのか、
それとも、力が寝ずに、母が気絶したのか、どちらかだと、すぐわかる。
 
その蛍光灯を、白熱球スポットにかえてみた。
やや暗くなるし、灯りが拡がり面積がかなり狭くなるが、真っ暗ではないので、何かあればすぐにわかる。
 
一般的に、食卓や、癒し、プライベートなスペースでは、蛍光灯色は避け、
白熱球色で陰影をつけ、食欲をひきだしたり、ムードを出したりする。
そんなこと、頭では分かっていたことだ。
なのに、力に関しては、灯りは安全第一のため、
寝ることを促す灯り、という観点としては、頭が回っていなかった。
 
白熱灯は眠りを促す、ということは、現時点では証明できないが、
もしかすると、気分を落ち着かせるための、一つの方法ではあるかもしれない。
 
灯りの転換でうまくいけばいいなあ、思いついてよかったなあと思う反面、
今までやってきたり、知っていたりすることを、力に応用できてないなあと、反省もする、灯りのはなし。
 
まだまだですなあ。道は遠い。。。