みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

魁皇

魁皇が幕内808勝を挙げ、歴代単独一位になった。
前日、それまで首位だった千代の富士と並び、
翌日にはその弟子の千代大海を破って記録を作り、幕引き引導を渡した。

魁皇は当地出身力士。
九州場所では抜群の人気を誇り、幼児からじいちゃんばあちゃんまで、誰よりも大声援を浴びる。
最近閑古鳥らしい九州場所内では、おそらく魁皇戦だけが唯一盛況な取り組みだろう。

相撲に適したアンコ型の体躯と右上手の怪力。
横綱になれそうでなれなかったのは、気持ちの問題だとよく言われていた。
当地応援側もずいぶん歯がゆく思っていたがそんな時期も過ぎ、淡々と白黒星を重ねつつ今年で38歳。
いつのまにか、大記録を作ってしまった。

それにしても魁皇は、横綱候補と言われていた時からすると本当に顔つきが変わった。
別人ではないかと思う。結婚が転機と言われるが、多分そうだろう。
満身創痍でも頑張れるのは、所帯を持ち、出身地地元のみなさんはじめ、
たくさんの人に後押しされていることを実感してからだろう。

引退がちらちらしつつの千代大海をふっ切らせた808勝目の取り組み。九州勢同士。
場所前にも何度も二人で稽古をしたらしい千代大海を、
激しく土俵に転がした後の魁皇の顔の変化はなんとも言えないもので、とても印象的だった。

相撲はおもしろい。
もっと日本人力士が増えてくれるといいのになあ~。