みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

力の賞状

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少し前のことになる。

おねえたちの夏休み最後のイベントである初のピアノコンクールでは、
なんとか二人とも入賞することができて賞状をもらえた。
その翌日の朝食後、二人でごちゃごちゃ話していた。

「でもさあ、うちらふたりだけもらって、ちーくんに悪くない?」
「そうやねえ、ちーくんも賞状もらってもいいよね。」
「でもさ、コンクールには出てないけんねえ。どうしよっか?」
「そうだ!おねえちゃんから、ってことで、作ろっか。」
「いーね、いーね!」

ということで、二人で話がまとまり、子ども部屋にこもってなんだかんだやり始めた。

しばらくすると力のところに来て、リクエストを聞いている。
どうも、賞状の枠のデザインのことのようだ。


(天文担当の)N:「ちーくん、あのね、賞状の絵やけど、宇宙の惑星とかで、いい?」
力:「??ぷー、ぷー」
N:「あのね、星とか、月とか、木星とかさ。かっこいいよー。」
力:「ぶうぶう、ぶうぶう」

しばらくして、も一人。
(かわいいもの担当の)R:「ちーくん!絵やけどさ、クローバーとか星とかハートとか、あるけど。」
力:「??ぷー、ぷー」
N:「かわいいーよ。あ、かっこいいー、のがいい?」
力:「ぶうぶう、ぶうぶう」

そこで、母口をはさむ。
母:「あのさあ、宇宙とか、クローバーとかいっても、ちーくん、よくわからんけんさ、
   実際サンプルの絵を描いて、見せてみたら?それで、ちーくんに選んでもらえばいいやん。」
R:「あ、そーやね!おねえちゃん、書いてくるけん、ちょっと待っとって。」

しばらくして、サンプルを手に持ってやってきた。
R:「はいー、これどうかな?うーん、違うねえ。これは?おおー。これ気に入ったと?わかったー。」

どうも絵柄が決まったらしい。

またしばらくして、
N:「ねーおかーさーん、なんか厚紙ない?」

昼前にできあがった模様。昼御飯のあとに渡そう、と、二人でひそひそ話している。


昼食後、いそいそと、音楽つきで、二人で「ひょーしょーじょう!ちからさま!」
と渡していた。

賞は、「るすばん賞」
絵柄は、宇宙とクローバーと晴れた空。絵柄は二人の合作らしい。


なかなかほほえましい場面であった。