みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

常識はいずこに?

就学したと思ったら、あっという間に大きくなるなあ、と最近のおねえたちを見てよく思う。
我が家のおねえ達、
うちのこんな状況も影響してのことだろうが、外にどんどん出て行くタイプでなく、
家で遊んで、家に友達を呼んで遊んで、という毎日なので、
今のところ、軟禁状態の母の目がまだ届く範囲にいる。

おねえたち、来てくれるお友達には必ず(感染症の季節以外)、
力のそばにみんなを連れてきて、
「これ、弟の力よ。あのね、こののどのはね、~~」
と、自己流に力の概略を説明し、紹介している。
母としては、なかなかうれしいことだ。
子どものダイレクトな質問は、かえってありがたい。

そんなこんなで、おねえたちのお友達がよく出入りする家になっている。
こどもなので、感染症の季節でなくても、感染リスクは高くなる懸念はあるのだが、
力の所に来るのなら、必ずうがい手洗い励行!とルールを決め、とりあえずはどうにかやっている。


さて、
家に来る子たちは皆かわいい子たちばかりだが、挨拶が出来ない子がほとんどである。
まずは、の「お邪魔します」から言えないのだ。

そこは、鬼母の私、絶対にスルーしない。玄関先で怒られた子、続出である。
でも、こりずに来る子たちは、次回は必ず、「お邪魔します!と言うようになるので、
つまりは、礼儀、を教わってないのだな、と思う。

先日、上のおねえと下のおねえ、ダブルで数人連れてきたので、
通園から帰宅してぐったりしていた私だったが、蒸しパンでも、と頑張って作って出した。

後からふと見てみると、食べ散らかしている。
残っているのもあるのに、各自が持参してきた袋菓子を、皆に分配している。

しょうがねえなあ、と思いながらも、やはり、気分は良くない。気を遣えとはいわんが。

「あんたたち、今頃そんなにたくさん食べて夕ごはん食べられるわけ?
こんな時間にそんなに菓子を食べるの、うちでは禁止!!」

と一刀両断した。おねえたちは慣れているので、友達へややフォローに回っていたが、
多くは???という顔であった。

先日、上のおねえ当てに電話があった。
私が受話器をとったが、以下が全会話。

「あの、○×(苗字)さん、いますか?」
「どちらさまですか?」
「あの、☆★(かけてきた友達の下の名前:私もよくは知らないが聞いたことはあるような?)。」
「どなたかな?」
「あの、前、一緒にクッキー作って遊んだ・・・・。」
「お名前は、何?」
「□◆です。」
「はい、代わります。」

この子は、携帯常備で既にメールのやり取りもばりばりだったことを思い出した。
友達の「自宅」に電話することが、ほとんどないのだろう。


いまどきの子はなっちょらん、と、いうことではない。

多分、これは全部、大人の責任。