みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

名古屋国際女子マラソン

週末の名古屋マラソンは、
北京五輪女子代表の最後の一席を争う大会であり、
さらに、
高橋尚子が走ることで注目度大きい大会であった。
私も、号砲1時間前から、久々に、今日はかぶりつきで見るわよ!
と、気合が入っていた。

結果は報道の通り、高橋失速は残念だったが、
ラソン自体は駆け引き満載で、おもしろかった。

勝者の初マラソン若手、中村。
ビギナーズラック的要素は多分にあるだろうが、
なかなかいい走りでよかった。強かった。
高橋が沈み、高橋と年齢が一回り以上若い新鋭が制したこの大会。
世代交代イメージを打ち出せて、
代表選びはすんなりで、
陸連のお偉方にとっては、さぞ安堵でき、意味のあった大会だったことであろう。


さて、久々にかぶりつきで見たマラソン中継(もともとマラソンみるの大好きだ)。
解説が往年の五輪選手、瀬古と有森の二人。
両者とも五輪出場に際してのグレー選考にて、
散々もめたあとの本番では、瀬古は惨敗、有森はメダル連続二回と、
結果の明暗を分けた二人である。

この組み合わせ、なんだかなあ、と思いつつ見ていたが、
有森解説の的確さ、明確さに対して、
瀬古解説の大雑把さ、語彙の少なさに、
あーこれが、明暗を分けた要因なのかも、と感じておもしろかった。
スペシャルゲスト解説の古田敦也の人選も、
何となく微妙にいろいろと勘繰ってしまうものであったと思う。

また、気になったのは小出監督だ。
教え子が走っているからと言っても、
インタビュアーも視聴者も、聞きたいのは高橋に関して、その一点だ。
そのメディア的要求をちゃんと解って、
まずは教え子のことを話し、
インタビュアーに先んじて、
「あー、それとQちゃんねえ、」
などと話し始めるあたりは、
いつもどおりの小出節だなあ、と思った。
さらに、何度も、レースの局面で小出監督は解説を求められ、
いちいち的を得たことを話しているこの画を見ればきっと、
「あー、高橋、今でも小出の元にいたならば、、、」
なんて、思う人がたくさんいてもおかしくないな、と思った。

こんないろいろの中で、とても腹が立ったのは、
レース中のバイクレポートだ。

二人乗りにて、
第一集団と第二集団を「こんなに離れています!」なんて言いながら行き来したり、
苦悶の高橋の横にぴたりとついて、「さあ、何があったんでしょうか?」
なんか言ったりして。

視聴者であり、全く他人事なのであるが、
人生かけて42キロ以上も全力で走ってんのよ、彼女らは!
横でごちゃごちゃうざい!
と、イライラさせられた。

「昨年も好評でしたバイクレポート、今年もやります。」
とのことで確かに宮原(美佐子:ソウル五輪ラソン代表)解説の内容はよかったが、
やっぱり、
選手主体の報道をして欲しいと思う。
命かけてやってる選手の力を存分に発揮できる環境を、
整備してあげたいよなあ。

選手の方は慣れっこなのか、諦めているのか、
スポンサーやテレビ局の意向に反するようなことは不可だから、
声も上げられないのかもしれないが、
昨今の様々なスポーツ中継は、
解説者や、インタビュー対象者の人選、絶叫アナも含めて、やっぱり、
商業先行型で行き過ぎな気がしてならない。

もっとシンプルにみたいのにな。

といいつつ、レース以外のオプションにも散々目が行ってしまう私である。