みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

夜なべ

イメージ 1

イメージ 2

昨晩久々に夜なべしてしまった力は、
朝普通に起きたのに、
療育センターに行く車中でも眠れず、
到着しても眠れず。
珍しく寝ぐずりをしていた。
昼になって、ミルクをもらってようやく眠った。

寝た直後に食べる練習をする予定だったので、
どうしよう?と先生と話している時に、
聞こえたように力、うっすら目を開けた。
じゃあ、
と起こして、椅子に座らせると、
急に顔色が悪くなった。

看護師さんに来てもらい、
痰吸引したが、今ひとつ吸引はできず。

横にすると、しばらくして顔色は戻り、
また眠ってしまったので、
さっきは目は開いていたが睡眠状態だったのだろう。
顔色の変化は、呼吸の浅さが原因だったと思われる。

寝入りに呼吸が浅くなることが多い力。
先日の顔色悪くなったのも、
寝入りに風呂に入れた時だった。

やはり、気をつけねばならない。
調子がいい、と油断は禁物。
またちょっとどきどきした。
家で1人でなかったのが幸いだった。

結局そのまま眠らせて、いつものリハビリはできなかったので、
今日の療育はほとんど、力は何もせず。

でも、これって、三連休でリズム崩したのかなあ?
外出もしてないんだけど。
それとも台風の影響か?

帰宅して、いつものように訪問看護師さんが来てくれる。
今週は訪問看護師さんがヘルパーさんへ、
力のケアを指導してくれる週である。

来てくださったヘルパーさんは若くかわいく、
きっと力はお気に入りになるだろう!

訪問看護師さんや、ヘルパーさんと、
力をフォローしてくれる人が増えてきて、
少し肩の荷が下りてきた感じがある。
何だか少し解放感。


そうそう。
今日は先生との個人懇談の日だった。
先生とじっくり、40分ほどお話できた。
先生の方から、
これまでの力の身体や活動の様子をみて、
それに対するこれからの目標や提案のお話で、
とても有意義な時間だった。

なるほど!と感心したのは、
力は難聴の疑いがあるので、
例えば、おむつ替えのときに、
おむつかえるよー、っていう「声かけ」
だけでなく、
おむつを「見せ」たり、
おむつを「触らせ」たり、
と、
聴覚以外の五感である視覚や触覚などに訴えるやり方をやってみては、
という提案だった。

力の難聴については、
新生児の時に、難聴の診断が出てから一時が最も私たち、
どうするこうする、とわあわあ騒いでいたのだが、
以降、怒涛の展開を経たため、
耳以外の、優先順位が高いケアなどに押しのけられて、
すっかり後回し後回しになっていた。

その後、ABRという聴力検査の結果、
少し聞こえているらしい、ということがわかったため、
すっかり緊張感なくなり、ふつーに声かけをして今に至る。

今日、この提案を聞いて、耳のことも忘れちゃいかんぞ、
と気を引き締めたのであった。


ある看護師さんが、力が生まれて半年くらいの時に、
「『これもできん、あれもできん』、って考えるのではなく、
『これはできる、あれもできる』と、
この子のできることを、いつも考えてあげるといいと思うよ。」

と言ってくれたのを思い出した。

「できるところを認めて尊ぶ」

つい、忘れてしまいがちなことだ。

欠点ばかりが目に入り、悲観的になってどんどんどつぼにはまっていく悪循環の芽は、
私たちが最も避け、摘んでしまわなければならないものの一つと言える。

お姉ちゃんたちの育児でもそうだし、
家族や仕事での人間関係でも、大事なこと。

力のことは、いつでも、何かしら、生きるヒントやきっかけになるなあ。