みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

おうちにかえる

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今日は退院の日。

昨晩は、緊張もあり、
また、明日から、自分の時間もなかなか取れんぞ、
という気負いから、
これもあれも、とやっていたら、
午前2時半になっていた。
ちょうど、
一週間ほとんど顔を合わせてなかった
夫がげっそりした顔で帰ってきて、
久々に、話すことができた。こんな夜中に。うちはいつもこんなもん。
退院段取りの話や、
もろもろの話、夫のグチ話なども含めて。
寝たのは3時半だった。
これからもう長時間続けて眠れないんだから、
寝ろよ、と自分に言いながら。

朝、風呂にいれ、午前の注入をし、
物品等を確認して、医師、看護師さんに見送られて帰った。
週末だったし、意外にあっけなかった。
後から、夫が、
退院時、自分が号泣する夢を前日に見たらしく、
こんな感じでよかったー、と言っていた。
泣いてどうする。これからやろ。

車に乗るとすぐに、力ゼロゼロ言い出したので、
吸引器作動したが、動かず。
ええええーーー??
パニくる私達。
いろいろ動かして、ようやく作動。なんで動かなかったんだろう?
また力の波動か?

祈願していた神社にお礼参りに行き、
頼んでいたケーキを買ってうちに帰った。
うちでは、ばあさんが、お姉ちゃんと一緒にそうじして待っていてくれた。
ちょうど、先ほど、新しいテレビが届いたらしい。
力の波動で壊れた前のテレビとは雲泥の差。ハイビジョン放送、かなりよかったすよ。

すぐに注入だったので、準備して、私達も一緒にご飯を食べた。

お姉ちゃん達の昼寝時間は、少し暗く、静かになった。
力も、わかったようにすぐに眠ってしまった。

夜、食事前、お姉ちゃん達の歌声と一緒に、一生懸命手足をばたばたさせていた。

お姉ちゃん達のねんねの時間、
力もだんだん目がとろんとなってきて、
注入開始すると、すぐに眠ってしまった。

これが、生活だよな。
今までの入院生活は、やっぱり、不自然だった。
みんなそろって、
ばたばたしたって、
これが自然な形。
力にとって、一番いいに違いない。

いろいろ大変なことは、大人が引き受けよう。
君たちは、君たちのペースで、
楽しく「生活」していってくれよ。

しみじみ、
生還してくれてよかった。
うちに帰ってきてくれて、よかった、と思った。

おかえり、ちから。