みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

病棟に上がる

集中治療室から丸4日で引っ越しとなった。

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毎日面会に行ったが、

月曜にはやっと薄く目を開けてくれて、

同行した夫は泣いていた。

 

まだ、

とんでもなく増えていた二酸化炭素は、

減ってはいるものの通常値よりはるかに多く、

分泌物はなかなかはけず、

様々は不安定だ。

ただ、このまま状態落ち着けば、

明日病棟に上がります、

と伝えられた。

 

担当医と、病棟での担当医と、

主治医がちょうど揃ったので、

夫は様々な不安や疑問を長々とぶつけていた。

激昂しなかったので良しとしよう。

 

病棟に上がれば、

改めて母付き添いになる。

前回のようにすぐに目処は立たないだろうから、

今日が少し自由に動ける最後の日。

なかなか治らない咳の薬を調達して、

家の片付けや、

母不在での役割分担を家族で話し合う。

少しロングになるだろうから、

よろしく、

と覚悟を決めてもらった。

 

今朝、指定の時間に連絡すると、

14時に病棟に上がることになった、

とのこと。

午前中のうちに、

やれることをやってしまい、

荷物を整理して、

吹雪の中病院へ。

こんな寒空の中、

私たちと荷物だけで、

力が一緒でなくてよかった。

 

歯磨きジェルや軟膏など、

治療室に預けていた私物を受け取り、

先に病棟に荷物を持ち込む。

 

いつもは1人でも持てるくらいの、

最小限荷物で入院するが、

今回は自分でしっかり準備して、

夫と2人で運んだので、

食糧含め大荷物だった。

力が上がってくる前には病室をざっと片付けて、

迎えられた。

 

力は、思いの外すっきりした顔で、

目をしっかり覚ましていた。

おおー目が開いてる!

 

点滴も外れ、人工呼吸器セットも置いてきて、

点滴針が抗生剤用に残っているだけ。

 

気管切開孔のTチューブは、

いつでも人工呼吸器につなげるよう、

カニューレに変わっており、

酸素はまだ3リットルと、多め。

 

部屋で落ち着くと、

2リットルにすぐに下げられた。

 

吸引は、いつもよりもずっと内より。

やさしくソフトにと指導された。

たんを吸引するカテーテルは短めに挿入。

吸引圧はいつもの2/3以下。

理由は、気管内を傷つけないように。

カテーテル先端が気管内に当たり、

出血や肉芽ができて閉塞するのを防ぐため。

 

肺の中に溜まっている分泌物を、

いち早く取り除くのが、

力が回復する道なのだが、

じわっと、負担なく、

やさしい吸引を、

地道に繰り返すこと。

力も母もお互いもやもやするが、

医師に、説明されて、

力にもそう伝えて、

しっかり咳き込んで排出してくれ、と。

 

年末から肺炎が何度か続いてしまい、

しかもインフル感染も加わり、

肺他いろいろ、

大きなダメージを受けているのは間違いないため、

完全に元通りになるまで、

半年くらいのスパンで考えましょう、

とのこと。

それまで無理せずそろそろと過ごすように、

ということだ。

 

でも。

まずは命に関わる危険水域は、

現時点で一旦抜けてくれた。

治療室のスタッフの皆さんのおかげ。

ありがとうございます!

 

一旦病棟に上がってもろもろが終わり、

荷物運びの夫も出勤していなくなり、

夕方のご飯注入後、うとうとし始めた。

なんとなく、いつもの雰囲気になってる。

 

病棟1日目なので安心はできないが、

少しゆっくりもしながら、

ケアできることに感謝。

 

母も一緒に元気に良くなるよ!