みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

思い出に残るのは勝ったことではない

娘1がこの週末で部活を引退した。
高校入学前から入りたがっていた弓道部に入部した娘1が、
弓道を楽しく続けられたのもひとえに良い仲間に恵まれたおかげだ。感謝。

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弓道はなかなか過酷な競技だ。
(競技と言っていいものなのかわからないが)
「道」と名がつくものは奥深い。
弓を射る手は、女子でもマメやあざだらけだ。

弓道の大会は個人戦のほか、団体戦がある。
例に違わず団体戦の方に重きを置く高校が多く、
盛り上がる。
大所帯の娘たちの高校では、
団体戦には男女ともに2チーム選抜され、
それぞれ5名プラス2名リザーブで構成され出場できる。
つまりここで14名が選ばれるわけだが、
当地の団体戦ルールは、一校1チームのみが勝ち上がれるので、
たとえ2チームとも標準記録を突破しても、
2チームのうちの成績が良いチームのみ残り、
他チームは個人戦で残っていなければその時点で引退。
まずはここでドラマがある。
娘1のチームは県大会へコマを進めたが、
当の娘1は試合前に少し調子を落とし、イメージ 2
リザーブに回っていた。

いつ出番が来るかわからない状態で、
万全の体勢を整えておかねばならないリザーブは、
なかなかつらい立場だったと思う。
が、娘1、不平不満を家でも口にせず、練習し応援し、
結局は出番がないまま引退となった。

県大会は二日間通し。
チームは前日の不調をひっくり返す劇的な活躍だったが、
惜しくも上がることかなわず。
でも代わりに後輩たちに感動体験を与え、
本人たちも満足の引退を迎えられたようだ。

娘1も明るく帰宅してきたが、
「でも、リザーブしんどかったやろ、よく頑張ったね。」
と声をかけると、
「ホントは私も一回くらい出たかったな。。」
と涙を流していた。
娘1だけが3年生で唯一、
団体戦で一度も弓をひかずだったらしい。

話を聞く限り、
チームの状況的にはリザーブの出番はなかったようだ。
本人もそれをよく分かっていて納得はしていたが、
本音はやっぱり出たかったろう。過酷だなあと、思った。

今回は娘たちのチームのみならず、男子もドラマティックで、
娘たち(娘2も弓道部に入部)からの文字情報だけでも、
涙なくしては聞けないエピソードばかり。
観に行きたかったが父母とも行けず。
残念だったが、
いやいや、行けなくて良かったなあと思い返した。

このリアルな感情は娘たちのものだ。
私たち大人は、少し離れたところで話しを聞いて、
ちょっとだけその感動をおすそ分けしてもらう位が良い。
実際みてしまうと、
大人のよけいな雑味が混じってしまうに違いない。

一生懸命話してくれる娘たちをみて、
だんだん離れていく感がうれしくもさみしくもあり。

娘1お疲れさん。楽しく部活できて本当に良かった。
ばかすか食べる気持ちよい部活仲間の体育会系女子たち、
本当にありがとね。