みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

ン十年前の自分を重ねて

先日、Nの高校初の体育祭があった。
Nは私のン十年越しの後輩として同じ高校に通っているが、
我が母校の体育祭は、県内でも有数の名物行事の一つ。

実は、自分が高校時代を振り返れば、あんまり楽しくなかったなあという印象。
何が、と言えば、一番は、じりじり成績が落ちていって、
自分の出来の悪さを、じりじり突き付けられたからだろうと思い至る。
部活は一生懸命やっていたが、そこそこで、人に戦績を言えるほどでもない。
文武両道とよく言うが、自分は何でも中途半端な感じ。
ものすごく残念ではないが、とてもイケてる、という訳ではない。
いわゆる多感な年ごろの自分は、そんな中途半端を認められずに、ケっと思っていた。

Nは、怒涛の入学後のハードスケジュールを超え、夏休みで一旦休みモードにもなれたが、
早めに2学期が始まったらすぐに体育祭の準備が続く、さらにハードな毎日が待っていた。
ぶうぶう文句は言っていても、その実、なんか楽しそうに充実していて、
親としてはとてもうれしい気持ちで眺めていた。

体育祭当日、朝一から見ることはできず、Nが出た唯一の出番の大縄跳びも見逃したが、
到着して最後まで、充分に楽しめた。
体育祭ってこんな感じだったなあ~。

イメージ 1
Nの高校は、全て生徒主導で運営するので、
教師が前に出てくることがほとんどない。
だからだろうが、生徒皆、めちゃくちゃ一生懸命で真剣だ。
やる気なし中学生たちが、まるで別人たちの集まりに変貌してる。
走って踊って声を出して、まさに若さはじける体育祭。


我が子がいなくとも、エンターテイメントとして成り立つ位の、それぞれの競技や応援合戦を観ながら、
そっか、観ている人はこんな感じだったのか~、と感慨深かった。
私も、ン十年前、あのスタンドの一コマとして、存在していた。
人より少し足が速い私が、唯一、体育祭だけが、高校時代で自慢できる場だったのだ。
走って踊って応援して。ン十年前の自分も、楽しく、一生懸命やってたに違いない。

高校あんまりおもしろくなかった、と思っていた記憶を、少しだけ違うように思い返すことができた。
忘れていないようで忘れている、忘れているようで忘れていない記憶を、
思い出させてくれたNたち、後輩たちに感謝感謝。