みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

進んで、置き去りになるもの

Rは予防接種を受けていたが、インフル罹患した。
まあかかったのはしょうがないと思う。Rもやれることはやっていたのだろうし。
 
今回初めて、タミフルでないインフルエンザ薬を処方された。
「イナビル」吸引薬。
 
これは、ぐいっと粉薬を吸引して、投薬一回で終了という、劇的に簡便で、効果のある薬だ。
Rは予防接種をしていたから、と、
通常量の半量の投薬だったが、
飲んで数時間後にはほぼ平熱に近い状態になっていた。
 
こんなに効くんだ~、と驚いた。
 
このインフル薬の効果のほどを目の当たりにした後に、小耳にはさむ、ちらほらいやなウワサ。
それは、回復が早いため、インフルと申し立てせずに、
5日を待たずに出社したり、登校したりする人が、いる、と思われること。
 
確かに、両親ともに仕事している家庭の子どもが罹患した場合や、
休むこと自体が難しいような激務の職場にて勤務している人たち、等にとって、
5日間丸々休め、は、現実問題、本当に、しんどい話だろうと思う。
熱が下がって2日間はインフル菌を出し続けているとのことで、
出社や登校は、発症日を0日として、5日間の休みをとる、というのが厚労省通達のルール。
 
Rは月曜に発症だったため、その週全休となってしまった。
大変だなあ、と思ったが、きっちり決められてることは、逆にありがたいとも思った。
力のような、感染症が致命的となるかもしれない家族がいる家庭にとって、
このように、めっちゃ効く薬が定番化され、すぐに回復状態に戻れることは、
よく考えると、めっちゃ怖い、と感じた次第。
 
よく効く薬、高度な医療、便利な通信技術、24時間買い物できる店、待たずに食べられる食事等々、
以前からすれば、いわゆる、よくなった、とされる、いろんな「進歩」に対して、
知らず知らずに置き去りになってるものが、とても多い。
 
人の心の持ちようやモラルも、進歩と同じ速さで進まなきゃ、と切に切に。。。