みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

小学校選択の理由

「かなかな」さんが書いてくださったコメントを読んで、
そういえば、小学校選択に散々迷っていた挙句、決定した学校とその理由を書いてなかったことを思い出した。
 
(以下だらだら長文御容赦)
 
小学校選択は、秋口からの悩みの種だった。
居住地からは2校のどちらかを選べる、という、いわば、ぜいたくな悩みであるともいえるのだが、
どちらにも長短あり、決めかねていた。
 
で、もともとは家から近いBに行く予定だったが、
自宅からの距離が遠いことがネックだった小学校Aに決定した、というのが結論。
 
理由としての第一は、
第一印象。
これに尽きる。
 
ざくっと言えば、
Aは距離が遠いことだけが気にかかり、
Bは近いことだけがAに勝るところ。
 
でも、家からの距離は、重要なポイントである。だって、最高、小中高12年、その場所に通うことになる。
しかも、当面自力で送迎だ。
 
だから、近郊の学校Bには、9割方通うつもりで、見学に行った。
力が通うんなら私も見とかなきゃ、とばあちゃんもわざわざやってきて同行。
 
そして、数日後、ほぼ、通わないんだろうが、と軽い気持ちで、参考までにとAを見学した。
 
そこで、すっかり悩める人となってしまったのだった。
 
先輩お母さんたちからは、既にいろんな情報は仕入れていて、
多くは、施設の充実度に関してだったので、見学してみると、やはり噂違わず、と思った程度だったが、
距離と同等に、見学してみて最も心に留まったのは、医療スタッフ(学校看護師)のこと。
日常的にたくさんお世話になる看護師さんは、うちにとって、重要なポイントだ。
 
Bでは、現在退職者が出て欠員が出ている。という話を聞かされかなりショッキングであった。欠員って??
対して、Aは昨年度、今年度と、増員が続き、まだ不足は変わりないが、以前よりは状況は良い、とのこと。
 
また、細かいことだが、Bの教室等の掲示物がはがれたり、昔のが雑然と貼られてあったりしていたことや、
廊下や、使っていない?便所などに、段ボールが山積みになっているところに、とても気になった。
 
Bに行くつもりだったのに、、、どうしよう、でもAは遠いし、と堂々巡りである。
夫が帰宅してきた時に、ABを再度見学に行くことにして、一旦悩むのをやめた。
 
ちなみに、大人ならでは視点にはなるが、
AとBは、運営母体の行政が異なることは、もともと、うちの中でひっかかっていたところではある。
 
夫帰宅前に、Bの体験入学が先んじて開催されて参加した。
親同伴で、授業を在校生のみんなと受けた。体育だった。
先生方は皆、力にたくさん声をかけてくれて、印象はとてもよかった。
スタッフさんたちは、多分どこも、基本、大差ないはず、との感想。
 
9月に帰宅してきた夫。まずは、Bに。
見学開始して夫、開口一番、学校って、暗いですね。と。
案内の先生、節電で外が明るければ廊下などは消灯しています、教育施設は全部そのはずです、との回答。
構内を見学後、最後に、運営行政の状況などを、新たに質問して終了。
 
数日後、Aに。夫は同じように、開口一番、学校の廊下、電気点いてますね、と言った。
案内してくれた先生は、ええ、そうですね、でもそれが何か?といいたげな顔。
 
Aでは、気管切開など、医療申請をした場合の、いろいろな対応などを詳しく尋ね回答してくれたが、
力が施設での看護軽減のためにどうにか移行した半固形化経管栄養注入について、
もしかすると対応できないかもしれない、との予想外の壁。
Aでも、送迎は当面、保護者がやることになっている。
給食時の対応ができないということなら、保護者は送ってきて、給食食べさせて、帰宅まで、
ずーっと学校で待機していなければならなくなる。それは、しんどい。
ということで、保留となった。
ちなみに、Bは、現在園で対応してくれる方法と同様、持ち込みの寒天注入をしてくれるとの確認済み。
これはでかいな。。
 
もともとの私からの話を聞いて、既に心動かされていた夫は、見学してさらに大きく差を感じたらしく、
Bには行かせたくない、だって、Aはこうで、ああで・・・、
などとぶつぶつ言ってる。(はっきりとは言わないところがミソ)。
 
でも、遠いよ。朝とか絶対混むよ。
と言うと、
いや、俺も、こっちに異動で戻ってくれば、朝なら送ってもいいし、などとのたまう。
力を乗せた車を一人で運転したことが一度もないくせに、しゃあしゃあと。
落ち着いているとはいえ、力を乗せて運転することがどんだけプレッシャーがあるかわかってない。ふざけんな。
 
私が機嫌悪くなり始めたので、以降、夫は自分の意見は封印してしまった。
そう、どちらにせよ私に決定権があるのだ。
 
いろいろ考えて、決め手探せずに、うつうつと。
年末までには、方向性を、と、園から言われていたので、もう冬になり、リミットは近い。
 
が、シンプルに考えよう。
うちにとって、多くの利点があるAを振り切って、Bを選んだ時に、後々後悔しないか?
また、言動もろもろ、ムカつきはするが、夫も力の親である。
夫がAがいい、と言っているのに、いやいや、私はBがいいからBに決める!
と強く言えるポイントが、距離しかないではないか。
結局やっぱり、自分も、Aの方に魅力を感じているのだから。
 
半固形注入の対応が可能であるのなら、Aにすることに決め、
Aと交渉、対応してくれるとの回答を得て、年内にAと決めた。
 
後から調べてみると、渋滞などを加味しない、単に、自宅からの距離だけで比べると、
AB、実は3.5キロ程度しか差が無かったのだった。
 
悩ましい数カ月だったが、いろいろと考えたことは、多分、マイナスにはならないだろうと思いたい。
もし、何かAで大きな問題が発生すれば、Bを転校先として、検討すればよい、と、余裕をもつことにした。
 
こんだけ迷って決めても、またいろいろあって、ぶつぶつ愚痴たれること必至だろうが、
またその時に、考えましょうよ。前向きにね。