みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

2008北京五輪閉幕

4年に一度のお祭りが終わった。閉会式も開会式と同じく、近年まれに見る大大イベント感。

盆週間から始まった熱戦には、久しぶりにどっぷりはまれた。これも力のおかげ。
メジャー競技もたくさん見たが、マイナー競技もたくさん見た。世間のスポットも当たった。
これを機に、広場でバトミントンや、温泉卓球などと、市民の遊びレベルでも盛り返すかもしれない。
実際、バトミントンを、久しぶりにとてもやりたくなった。

たとえば、冬季五輪でのカーリングのように、
少しでも選手が活躍して注目を集めれば、より多くの人に競技を周知できるのが、
五輪のもう一つの側面でその競技団体としては格好の宣伝場。
カヌーやバイクモトクロス、メダリストが出たフェンシングなど、
ちょっとやってみよっかな、と思った人が、きっとずいぶん増えただろう。

ただ、多分日本は、現時点で、戦うレベルぎりぎり、という感じだ。
最終日のマラソン男子で、現実を見せつけられた。
スポーツの世界で、身体能力では劣っているといわれている日本人で、
将来の保証もない生活に賭けてくる選手が、これからどんどん出てくるとは思えないし、
出てきても、世界で台頭することは難しいだろう。

スポーツ庁の設立などが言われているようだが、日本になじまないのかもなあ、と思った。
賭け(失敗なら非国民呼ばわり)に大金をつぎ込むことをよしとした中国の躍進を目の当たりにしても、
きっと、これはこれ、それはそれ、とすっかり冷たくなってしまう、地道至上の日本の血は健在そうだ。

なら、メダルメダル、言うなよ!というところか。
参加することに意義がある、と言っても、やってる当人も、見ている私たちも、
「勝ってこそ」、は必ずあるだろうから。全くどうすりゃいいことやら。

東京に誘致するなら、少しは議論も活発になるだろう。
恵まれないスポーツ選手の補助は、私は賛成ではあるが。



さて。年齢なのか、かなり涙腺緩みっぱなしであった。後半は特に。
最後のメダルになった男子400Mリレーでは総まとめ大号泣だった。一人観戦ならでは。

やっぱり、信じる者は救われる、情けは人の為ならずである。

これと最も対極にあったと感じた野球は、
皆が口をそろえていた「日の丸背負って」、と言う感じじゃ、全然なかった。
とどのつまりは日の丸よろしくスポンサーや自分のブランドだけだったのではないかと思う。
世の中からそうさせられたのだろうから、個々それぞれについては、同情はする。

いまどき、「日本のため」「国民のため」などの理由で、力が出せるはずは、ない。
日本人最初の金メダリスト柔道内柴選手のコメントがよくあらわしている。

「息子に見せたかった。家族のために頑張った。親父の仕事をした。」

自分にとって最も大事な人たちのために戦った選手たちが一番力が出せて、いい顔をしていたと思う。


とにかく、うるうるしっぱなしの北京五輪。終わってさみしいが、少しほっともしている。
五輪いれこみ型の私と夫、終わるといつもランキングを出し合うが、私は今回は、これだな。

1.女子ソフト・準決勝オーストラリア戦
1.陸上男子400mリレー決勝
3.陸上男子200Mウサインボルト世界新
3.北島100M世界新

番外で、NHKのテーマソング、ミスチル「GIFT」の歌詞。

いれこんだ皆さん方、いかが?