みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

修学旅行に行ってきました!〜医療的ケアあり付き添いありで行く東京ディズニーリゾート2泊の旅

在学中最大のイベントとも言える、

高等部の修学旅行に行ってまいりました!

行き先は夢の国、東京ディズニーリゾート‼︎

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高等部でディズニー。

生徒皆の憧れであり目標の一つが、

高2で予定される東京ディズニーリゾート2泊3日の修学旅行。

ここ2年は感染症の影響で中止、

または他の場所に変更になっていた。

 

力の学年はこじんまり生徒7名。

医療的ケアが必要な3名のうち2名が参加。

生徒6名で行くことになった。

通常航路だが、

その2名への配慮と、

少人数のため、新幹線往復となった。

 

予定の2ヶ月前に国内の感染者が急激に増え、

直前まで本当に行けるのか、行けても行くのか、

悩ましい日々。

 

2週間前には事前送りの荷物を作らねばならず、

そのくらいから、絶対に行こうと覚悟がきまった。

 

出発前日は念のため学校は休み、

いつも通り入眠しほっとしていた。

明朝母は5時起きで7時半に家を出る予定。

1時に寝て、力は2時に起きた。

なんてこと。

そこからうだうだで再眠6時。

つまり母、1時から2時の1時間弱睡眠。

大丈夫か母。不安な出だし。

父運転で集合場所へ。

 

通勤時間帯のため時間に遅れないか心配だったが、

余裕で到着。

力は寝っぱなしで出発し、

新横浜までぐっすりだった。

母もおかげでちょっとは眠れた。

横になることができる特別室を、

クラスメイトもう一人と半分ずつ使った。

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東京駅から乗り換えて在来線にて舞浜駅へ。

車椅子やバギー6台と大人の集団だ。

駅員さんのサポートでエレベーター乗り降り。

これがなかなか時間がかかった。

バギーや車椅子だと、

EVキャパはほとんど1、2人ずつ。

 

席予約できない在来線が少し心配だったが、

そこそこ空いていて、良かった。

駅に着いて、リゾートライン(モノレール)に乗り換え。

初日はディズニーシーへ。

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入場は予定通り16時ごろ。

力には担任の先生が一人、全行程ついてくれた。

園内では基本、各自自由行動だ。

 

集合写真を撮って、

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さあ、園内へ、というところで、デイジーちゃん!

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帰宅後娘から、こんなに近くに来てくれるなんてすごく貴重なのよ!

と驚かれた。

そういえば、力たちの後ろでポーズとってくれるデイジーちゃんを、

力たち含めた周りぐるっと多くの人が囲んで写真撮っていた。

ついてたねえ!

 

力は昔4歳時に一度ディズニーランドに来たことがある。

シーは初。

夕暮れの園内は大人っぽく雰囲気ある〜。

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狙ったショーは抽選外れ。

でもぶらぶら散策できてかえってよかった。

力はこの旅程で誕生日を迎えるため、

キャストさんにバースデーシールを書いてもらった。

ちゃきちゃきのとても素敵なお姉さんだった!

ありがとう!

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涼しくなってきた外のベンチで力は夕方食注入。

その後船にでも乗ろうかと思ったが、

大人もなんとなく腹ごしらえしようと、

イタリアンレストランへ。

ちょうど外の席が空いていて良かった。

そういえば母、こんな外食が2年ぶりだ。

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超早食い母が一人さっさと食べ終わり、

お土産屋さんに行ってきていいよ〜、

というお言葉に甘えて一人店へ。じゃんじゃん購入。

日々1円、10円の闘いをしている身としては、

完全壊れ状態。

重たい大きな土産袋抱えて力と合流し、

何だか疲れたし、明日もあるしで、

そのまま宿泊ホテルに戻ることにした。

日没後さらに美しいシー園内。

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帰りもリゾートラインにて。

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ホテル到着後さっと風呂、さっと眠ってくれた。

助かるなあ。

部屋から園内の花火が見えた。

 

翌朝、もりっと排泄済み、

朝食会場にしっかり起きていけた。

力、朝はきっと遅いだろうと、遅出予定だったが、

皆と一緒に出かけられた。

力用のホテル朝食はペースト依頼していたが、

とても良い状態のペーストで感心した。

味見もちょこっとだができた!

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出発してバス待ちの際に、

今日バギーに取り付けるつもりで買ったアイテムを、

部屋に忘れたことに気づく。

母だけ取りに戻り、

なんとか園内チェックイン中の皆に追いついた。

走った走った!

 

2日目は全日ランド。

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シンデレラ城背景に集合写真撮影。

遅出予定の力に合わせて、

16時再集合撮影予定に変更してくれていたのだが、

皆の予定を狂わさずに済んだ。。

 

ランドでは、

入場日が初日のハロウィンパレード観覧をメインに予定組み。

集合撮影の後に、

午前のパレードみていたら暑くなったので、

昼食注入のために、

救護室に代わる休憩室を使用させてもらった。

以前来園の際は、救護室を利用したが、

今般の感染症の対応でか、

体調不良以外は、

別場所提供になっているらしい。

申請して利用なのだが、

別行動だったクラスメイトがちょうどいて、

一緒に。相変わらず気が合うなあ君たち。

 

警備員さん風キャストさんがいる建物は、

ちょっと古びていたが涼しくて静かで快適。

力は暑さでぐったりしつつだったが、

お陰で挽回した。

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そのキャストさんから、

思わぬ、バースデーシール2枚目!

(夕方散策中風で飛ばされてなくなってしまった。。残念。)

どうぞ〜と、にこやかに。うれしい!

このキャストさんは、

私たちのご当地有名女性タレントの大ファンらしく、

なんか、とても身近に感じます!と言ってくれた。

微笑ましいエピソード。

 

元気になったところで、

午後のパレードを見て、

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4歳時の初来園の際に乗った、

ウエスタンリバー鉄道に乗ることにした。

 

前はバギーで乗車可能だったが、

ルール変更で、専用車椅子に乗り換えて乗車。

専用といっても簡易の通常の車椅子で、

力は、

思っていた以上にそこそこ不安定な感じでしか座れず、

15分の鉄道の旅は、

半分くらいから姿勢が崩れて、

ややしんどそうだった。

でもこれもまた、良い経験になったと思う。

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ディズニーリゾートの最も素敵なところの一つが、

ディサビリティサービスの充実だ。

いわゆる、障害者割引などは全くない代わりに、

配慮点がたくさんある。

以前は、

厳密ではなく、

何かを提示したりしなくて良かった。

それをいいことに、

ルール違反が増えているというトピックスを、

読んだことがあった。残念なことだ。

 

今回の来園では、

入場後に窓口で手帳等を示し、

その場で写真を撮影され、

腕にバンドを巻いて提示するシステムに変更されていた。

社会状況を垣間見る場面。

本来なら、こんなことなくてもよくなって欲しいのだが、

ルール違反はその人たち以外は気持ちが良くないし、

せっかくの園の配慮の意味がなくなる。

手間はかかっても妥当な変更だと思った。

 

そういえば、以前はバギーや車椅子などなら、

パレード見物も並ばす前席に案内されていたが、

今回は、少しだけ優先席が一部あるだけで、

譲り合ってみましょう、というルールに変わっていた。

 

午前と午後最初のパレードは、

本筋から少し離れた通路付近でみたが、

夕方のパレードは、

列に並んだ。

バギーはそのままで良いが、

介助者は地面に座って観覧で、と。

周りの皆さん、バギーを邪魔扱いせず、

普通にバギーの後ろにも座って、

うまいこと観覧されていて、

これもまた良いなあと思った。

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この夕方のパレード前に夕方の食事注入と、

大人の夕食をレストランで済ませていた。

パレード終わり、力の疲れが見えたので、

夜のパレードは見ずに帰路。

休み休みだったが、予定はほぼ完遂。

力は相当に頑張ったと思う。

すごいすごい!

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ホテル帰着後すぐに風呂すぐに入眠。

またまた助かった。

母は明朝までに自宅送りの荷物まとめがあり、

園内の花火を客室で見ながら作業。

力以外のクラスメイトは、

夜のパレードと花火までみて、

元気にコンプリート。よかったよかった!

 

翌日は帰る行程で、

東京駅で記念撮影とお土産屋さん散策が予定。

旅行前に、

力は起きるのが遅くなりそうだし、

駅ぶらぶらはやっぱり感染症が心配なので、と、

遅出でお願いしていた。

 

力はそれを見越してか、

朝起きず、客室を出る直前に目を開けた。

皆より1時間超遅く出て、東京駅合流目指す。

ホテルから舞浜駅までリムジンバスで直行し、

東京駅へ。

バギー1台だったし、

時間が少し遅かったのもあり、

結局皆から遅れること10分程度で到着。

東京駅背景の集合写真には間に合わなかったが、

駅構内集合に合流し、東京駅で、

家族リクエストのシウマイ弁当を買えた。

(家族の夕食になった)

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予定通り無事に乗車。

力は穏やかなままだ。

母も、どんどん家に近づくと思うと、

ホッとする気持ちが大きくなっていた。

乗車して前半に特別室を使わせてもらった。

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車窓から見える空はきれいで、

ふと、療育時代に亡くなった、

3人のお友達の顔が思い浮かんだ。

おれ、頑張って旅行行けたよ!

 

時間通り到着。

ホームには何人かの家族が待っていた。

構内に降りると、盛大なお出迎え!

先生方が派手な賑々しい横断幕を張って、

おかえりーーと。

 

旅行最大の最高の瞬間。

皆さん、本当にありがとうありがとう!!

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簡単に解団式があり、

その最後の最後で、

旅程最終日に誕生日を迎えた力のために、

サプライズハピバ。

皆で祝ってもらった。

感謝感激ありがとうありがとう。

(出迎えの夫、動画撮りながら号泣)

 

皆はそれぞれ写真撮ったりお話したりしていたが、

力はやはり張っていた気が抜けてきており、

そこそこに早め退出。

帰宅後はやっぱりホッとしており、

早め入浴、早め就寝。

旅行大成功にて。

行けて行って本当に良かった!!!

 

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お土産はこんな感じ。

力用の主なものは、

お姉ちゃんたちとお揃いでキーチェーン。

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力は左の3色団子を選んだ。

あとは、ジーニーの靴下。

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母用に買ったサングラスは、

園では力が着用。

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力の左肩上のハロウィンアイテムは、

不肖母が走って取りに帰ったもの。

ダッフィーアイテムは、

お姉ちゃん所有のもので借りて行ったもの。

 

 

以下母関連。

医療的ケアが必要な生徒には、

ケア要員の保護者同行が必須のため私も一緒に行った。

小学部時の修学旅行や、

中学部時代の校外キャンプの付き添いが、

とてもしんどかったので、

その比でないであろう今回の修学旅行。

当地のレスパイト制度を利用することを学校と調整し、

訪問看護師さん同行がかなった。

2泊の旅への付き添いへの心身不安や心配は、

かなり軽減された。

力に長年関わってくださっている看護師さんには、

ケアや体調観察について、簡単な伝達で確実に伝わる。

2泊目は客室チェンジして、

私は何年かぶりの、ケアやモニターチェック無しの、

1人の静かな夜を過ごさせてもらった。

ベッドに入った瞬間記憶飛んで、一瞬で朝になった。

夜間は看護師さんの、

力1時間半ごとのバイタルチェックの記録があり、

なんだか申し訳ないくらいだった。

ボランティア的な部分も大いにあったはずの看護師さんに、

本当に感謝感謝だ。

おかげさまで、母子ともに結構元気に旅行をこなし、

帰ってきてからも体調保てることができたのだった。

 

あ、TDRディサビリティサービスの一つに、

本人の優先的なサービスの他に、

介助者、付き添い人に対するサービスがあったのは、

今回初めて知ったことで、とても良かったこと。

ハードなアトラクションには、

力はなかなかトライできないので、

自ずと付き添い者も体験できない。

が、このサービスを使って、

看護師さんのケア補助協力あってのことだが、

優先的にアトラクション利用ができた。

担任の先生と私という妙なペアで、

ビッグサンダーマウンテン。

絶叫系好きなのに、乗れる機会を失っていたが、

これもありがたいサービスのおかげ。

担任の先生も、

力に付き添ってくれているので、

アトラクション乗れずじまいで終わるところ、

これ乗ったら満足感ありますね!と言ってくれて、

こちらもうれしかった。

 

また、直接的ではないが、

多分少しは今回の旅行成功要因になったと思われる、

地味な私自身の取り組みの一つが、

3ヶ月前からジム通い体力づくりをしたこと。

年度初くらいから足が疲れるなあ、

鍛えが足りないんだろうと、

隙を見ては走ったり歩いたりをして、

鍼などに行っていたが改善せず、

整形外科に行くと、老人膝との診断。

若いうちのスポーツ三昧で頑丈とたかを括っていた足は、

その後の介護生活で使いすぎて、

かなり早めにガタが来ていたのだ。

走ったり、はもはや逆効果だったということ。

いつのまにか正座できなくなっていた。

ヒアルロン酸注射対象になり、少々落ち込んでいた。

足もダメならもうなんも取り柄がないやん。。

 

医師に対策尋ねると、

膝に負担がかからない運動、例えば

プールやジムなんか効果あるよね、と。

そんならできることをやりましょうと、

24時間スポーツジムに夜間22時から23時の1時間、

週3、4は通ってみた。利用者は少ないし良さげ。

おまけに体重も少し減。

行動起こせばなんか良いことあるもんだ。

旅行終わった今でも継続中。

 

一大イベント、修学旅行。

さらっと終わったが、

実際はいろいろなことがたくさんあった。

帰宅後、約2週間体調観察して、

ようやく記事投稿出来た。

 

皆々様、ありがとうございました!