みんなのチカラに~ぼくが力になれること

産まれてすぐに救急搬送されたチカラは、 5万人に1人とされるトリーチャーコリンズ症候群と診断された。 箇条書きでも1枚に収まらないほどの手術や入院を繰り返した2005年からの10年。 これからどんなことが待ち受けているのか。 もう、チカラも家族もどんとこいの力が備わりつつある。はず。

ちょうど良い福祉車両を見つけたい!(上)~買い替え決定までのいろいろ編

我が家に車いす仕様車「かき妨」がやってきて約8カ月。

快適に乗れている。

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我が家にやって来た「かき坊」2020年4月納車時

福祉車両への買い替え検討を2019年秋から始め、

納車が翌2020年4月。

半年超かかった購入までのてんまつの備忘録だが、

これから福祉車両購入検討する方々の参考になれば幸いだ。

 

福祉車両はとても良くできた車で、

特別の人だけのものだと認識されるのは惜しい。

近い将来、

買い替え候補車として検討してみようと思う人が増えたり、

そんな車があるんだ、と知ってくれる人が増えたら良いな、

と期待を込めて、約8カ月間所有の感想も併せて。

 

1年以上前からの話しなので、

思い出しながらで前後あいまいではあるが、

買い替え前からエピソード満載で、

上中下にわけてもボリューム満点になってしまった。

時系列でざっとこんな内容でまとめている。

(上):買い替えを決める前から検討し始めたころのこと

(中):試乗した候補車それぞれのこと

(下):購入を決めて今まで乗った感想

 

買い替え決定までのいろいろ

 

1.福祉車両を検討せねば

誰でも通る、腰にくる瞬間 

息子の全ての移動はバギーか車のカーシート。

乗降時の息子移乗や、バギー(重量25kg超)積載にかかる、

抱える持ち上げるの一連のよいしょ動作の連続に、

遅かれ早かれ確実に腰がいかれそうだ、と思い始めた2017年頃。

その年の晩夏から息子は入退院を繰り返し、

一旦立ち消えたが、

息子の体調が安定してきた2019年初夏ごろから、

早急に負担軽減できる車を検討せねばと思った。

その年の秋、息子の身長は140cm弱、体重20㎏超。

 

車高問題が立ちはだかる

我が家の車買い替えは、

毎度、駐車場の高さ制限155cmがネックになっていた。

集合住宅の敷地内駐車場は抽選で割り当てられた場所で、

自由に変更できるわけではない。

高さ条件付きの福祉車両選びは、選択肢がかなり狭まる。

買い替え検討と並行して、駐車場変更について、

管理人さんを通じて管理組合に相談してみることにした。

 

ピンとくる車に乗りたい 

希望は車いす仕様車だが、

車高制限クリアする車は、

移乗する際の負担が減らせそうな回転シート付車両。

何種類かあったがどれにもピンとこず、

買い替え気分がすっかり萎えてしまった。

 

改造の費用対効果はあるか?

買い替えない、現状でも頑張れそうにない、のなら、

別の方法として回転付きの座席に変更改造がある。

改造を請け負ってくれる業者は少ない。

探し回って見つけて相談に行った。

助手席に回転シートが取り付けられた車も見た。

見積もり金額70万弱。工期長くて2週間内。 

車(特に外国車)に思い入れがあったり、

自力運転される場合に、改造リクエストが多いらしい。

改造可能と確認できたのは良かったが、

座席を後付けするため座面高が数cm上がる。

成長期の息子の背がどんどん伸びたら?

そもそも抱っこして移乗をあと何年できるのか?

改造の費用対効果があるかといわれると微妙だ。

踏ん切り付かず。

この時点で八方ふさがり。

 

一転道がひらける 

そんな中、障害者用駐車場への変更が可能かもしれない、

との朗報が届いた。

管理人さんや管理組合の方々の尽力と、

移動に同意してくださった方のご厚意によるもの。

ほどなく駐車場問題が解決した。

皆さんに感謝感謝だ。

息子相変わらず引きが強い。 

これで条件フリーじゃないか!

改めて全福祉車両を調べてみなければ。

 

2.全福祉車両をチェックする

条件無しで再スタート 

駐車場問題が解決し、

あらためて全ての福祉車両をチェックした上で、

検討することにした。 

各ディーラーのwebページでおおかた把握できるが、

車販促用の紙媒体集めも少しずつ進めた。

手間はかかっても、

ディーラーの様子やスタッフ対応観察のため有意義だった。

 

実物を見に行こう

福祉車両が多く揃っている店舗にまずは行ってみよう。

トヨタのハートフルプラザへ足を運ぶことにした。

 

3.希望条件に近い車は?

希望の条件を整理

お店に行く前に頭の整理。(私の)希望の条件は以下。

1.車いす(バギー)で直接乗り込める∵移乗負担軽減

2.運転席に近いスペースにバギー乗車∵手が届く近さに居てほしい

3.5名乗車可能∵家族全員で乗れるように

4.助手席回転シート∵体調不良時は助手席に乗せたい

5.大きすぎない∵普段は1,2名乗車

6.視認性の高い外装色∵息子がすぐに気づけるように

7.運転した感じが好み

8.安全性能が充実

9.ディーラー店舗に行きやすい(場所と人)

10.予算内

 

豊富なラインナップのトヨタ 

全ディーラーの車いす仕様車をチェックして、

中型(1,500cc程度)サイズ以下で希望にかなり近いのが、

トヨタシエンタだった。まず最初に見てみたかった。

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トヨタシエンタ各種を見学

車いす仕様はシエンタAタイプ、さらにその中で3種類あり。

狙いはⅡの1.5列目に乗り込めるタイプ。

助手席回転シートが付いているのはⅢで、

バギーは後方に乗り込む形。

Ⅰは車いすで後方に乗り込むシンプルタイプ。

1車種に3パターンも揃っているとは。

ラインナップの豊富さに感心した。

 

それでもトヨタ車には乗りたくない夫

まずは、の実車見学の話に乗り気でない夫。

この特別な車選びになっても、

トヨタ車嫌いは変わらない。

好き嫌いに理由はないのだろうが、

ラインナップ充実のディーラーを、

はなから却下には納得できず。 

結局これは最後まで火種として残ることになる。 

どちらにせよ大きな買い物を独断決定は難しい。

ほかの候補車を探してみよう。

 

ダイハツタントが一気に浮上

車いす仕様車で運転席からより近い位置に乗車可能、

しかも助手席ターンシート仕様ならなおよし、

という条件で、軽車両のダイハツタントがヒット。 

我が家のここ数年の車の稼働状況は、

9割がた私と息子、または私のみ単独で乗車。

家族全員乗るのは1年に1,2度の家族旅行程度。

それをレンタカーにと割り切れば、軽もアリだ。

購入費も燃料費も抑えられるし、良案かも。

加えて外装色の種類も多く選べる。

早速実車を見に行ってみた。

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ダイハツタントスローパー

こじんまりしていて印象良し。

良いの見つけた、とウキウキ。

試乗してみなきゃ。

 

(中)~あちらを立てればこちらが立たぬ編↓↓↓に続く

chikarahaha.hatenablog.com